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奇話百厭  作者: 水崎
5/9

5.引き出しの中身


 あー、見たんだ? それ。

 うんうん。俺も見た。

 もちろん、驚いたよ。

 でもあれ、悪いもんじゃないんだってさ。


 入社一年目のその夜。残業をしていたら何時の間にか人が減り、最後には職場には俺以外、誰もいなくなっていた。外はすでに真っ暗。そろそろ帰ろうと思い、机の上の書類を整理した。

 一番底のある引き出しの中に書類を入れようとし、その引き出しを開けたときだ。

「ひいぃ!」

 思わず、叫んでしまった。そこに書類は無くて、あるモノが入っていた。


 人の、生首だ。


 俺の悲鳴を聞いたその男の首は俺をぎろりと睨んだ。その瞬間に、引き出しを閉めた。そして荷物をハイスピードで纏め、家に逃げ帰った。


 その翌日に先輩に聞いたんだけど、「アレ」は毎年出てくるんだってさ。何も害は無いし、その上御利益があるらしい。「アレ」が潜り込んだ机の持ち主は、長くこの会社に居られるんだってさ。



【終】

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