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奇話百厭  作者: 水崎
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4.マーブルチョコレート




 奇妙な話を聞きたくない?

 あ、大丈夫。

 お化けとか、無縁だから。


 小学校の時バレエ教室に行ってたんだけど、それがそれがめんどくさくって。三時間、四時間レッスンが当たり前で。数分でもサボりたかったあたしは良くトイレに行く振りをして、更衣室に逃げ込んでいた。誰もいない静かな更衣室で一息吐いて、足下を見ると。

「ん?」

 これは。


 ご存じの人、いる? マーブルチョコレートってやつ。丸くてちっちゃな、赤いチョコレートが床に落ちていた。


 さぁ、何を思ったか幼いあたしはそのチョコを右足で「ふん」と踏みつけました。

 ぐりぐりぐり。

 食べ物を、粗末にしました。

 そして足を退けると。

 退けると。


「え?」


 なんと。

 なんと!

 マーブルチョコレートがニつになってたんだって!

 赤いのの横に緑色のマーブルチョコレート。

 あたしエスパー!? と思いました。

 当然のようにあたしはもう一度マーブルチョコレートを足でぐりぐり。

 そして足を退けると。


「あれ?」


 マーブルチョコレートの数は減っていました。

 赤いの消えて、緑色のチョコレートだけが足下にぽつり。

 あたしはもう一度チョコを踏みつけましたがとうとう、チョコは消えてしまいました。


 あれはなんだったんだろう?

 今踏んだってチョコの数は増えません。



【終】

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