夜食と毒と魔法
今回のタイトル…過去一意味不明じゃない?
・・・・・・・・・・ウィリー家【雪華の部屋】・・・・・・・・・・
ティアラ「カーラちゃん、カーラちゃん…」
カーラ「…ん…てぃあらさん?」
ティアラ「ごめんね起こしちゃって、ちょっとイイコト教えてあげようかなって。」
カーラ「いいこと…?しりたーい…」
ティアラ「良い感じに寝ぼけてるね。それじゃあ厨房に行こうか。」
・・・・・・・・・・厨房・・・・・・・・・・
カーラ(寝ぼけてて手を引かれるままに来ちゃった…まだ深夜なんだけど…)
ティアラ「ふんふふーん♪はい、これ。」
カーラ「パスタ麺…ですか?」
ティアラ「惜しい、カーラちゃんはラーメンって食べ物を聞いた事はあるかな?」
カーラ「知識としてはあります。確か西の国の麺料理が東の国で手を加えられたものと。」
ティアラ「そう、実は僕の故郷ではそれを乾麺、乾燥させて長持ちさせたものがあってさ。」
ティアラ「それの試作品がようやく完成して、せっかくだから試食を頼もうと思ってね。」
カーラ「何故こんな深夜に…」
ティアラ「分かってないね。深夜に食べるカロリーが1番美味しいんだよ!」
カーラ「そ、そんな、太ってしまうのでは…?」
ティアラ「実を言うとクリスにも許可は貰ってるから大丈夫、勉強の意味も兼ねてね。」
カーラ「勉強ですか?」
ティアラ「よく深夜に食事をしたら太るって言われてるけど、結局大事なのって摂取するカロリー量なんだよ。」
ティアラ「もちろん時間帯が全く関係が無いとは言わないけどさ。」
ティアラ「それと似たような話で、この国の人達は量=毒って考え方が根付いてなくてさ。」
カーラ「あ、それは分かります。最近になってようやく食用色素の利用が認められましたよね。」
ティアラ「認められるまでに10年、どう思う?」
カーラ「長過ぎると思います。」
カーラ「ですが、その量の考え方はいずれ根付くのでは?」
ティアラ「うん…問題は魔法の方だよ。」
ティアラ「毒と同じで、今魔法は存在自体が恐れられてる。」
ティアラ「無属性魔法と水魔法を多く利用するせいで、生き残りの魔族には手の内を読まれ始めている。」
ティアラ「このままではいずれは新たな魔王が生まれてしまう。」
ティアラ「もちろんスピリッツ学園ではそんな硬い教育してないけどさ。」
ティアラ「1番の問題は回復や解毒に使われる光属性の魔法が教会によって独占されてる事だ。」
カーラ「…将来私にどうにかしてほしいという事ですか?」
ティアラ「全然?カーラちゃんは自分の好きな道を進んで良いんだよ。」
ティアラ「ただ、もしも領土を持ちたいと願うなら覚えておいてほしいって思ったんだ。」
カーラ「案外ニャンルさんのような方が領土を、もしかしたら領地を持ってしまうかもしれませんよ?」
ティアラ「ニャンルちゃんはこんな話をしなくても理解しちゃうだろうからさ。」
カーラ「確かに…ところで、さっきから何を入れてるんですか?」
ティアラ「え、チーズに納豆だけど?やっぱり深夜のカップラーメンは背徳的にいかないとね。」
カーラ「凄く太りそう…」
ティアラ「僕の食生活って極端だから体重の増減ってほとんど無いんだよね。」
ティアラ「1回くらい食べても大丈夫、ハマったらヤバいけど…」
ティアラ「せっかくだからカーラちゃんにだけ良い情報を教えてあげる。」
ティアラ「雪華って今でこどスレンダーなスタイルだけど、小さい頃は甘い物が好きで体重がピーキロ増えたんだよ!」
カーラ(し、知ってはいけない事を知ってしまった気がする…)
カーラ「少し安心しました。雪華さんにも人間らしい所があって。」
ティアラ「あの子が1番人間らしいよ。守りたいものに全力を出すって、本能むき出しの人間だとは思わないかい?」
カーラ「そうですね、マギナさんの事も凄く気にかけてるように見えました。」
ティアラ「そうだねー…よし、歯を磨き直して寝ようか!」
カーラ「はい、そうですね。」
・・・・・・・・・・翌朝・・・・・・・・・・
雪華「おい、ニャンル…起きろニャンル!」
雪華「逆さまになって私に抱き着くな!さっきから足が顔に当たってる!」
カーラ「なかなか起きませんね…」
雪華「こうなったら立って振り落とすか。」
雪華「よいしょ…立っても離れないんだが…」
カーラ「ニャンルさん、そのままだと頭に血が…」
雪華「こうなったら…足をこちょこちょだ!」
ニャンル「ふにゃ…ニャハ、ニャハハハ~」
カーラ「少し手の力が抜けてますね。」
雪華「脇だ脇、カーラ、脇をくすぐってやれ!」
カーラ「は、はい!ごめんなさいニャンルさん!」
ニャンル「ニャ、ニャバー!!ニャババババ!!!」
雪華「ニャババババって何だ!」
カーラ「し、知りません。独特な笑い声ですね!」
ニャンル「キュゥ…」
ティアラ「おはよう、朝から元気…どういう状況?」
何だかんだでこの3人がセットに…?




