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退学制度と先生、そしてニャンルとの約束

いよいよ授業か?授業をやっちゃうのかい?

ニャンル「おはよー雪華ちゃん!」


雪華「おはようございますニャンルさん。」


ニャンル(やっぱりその喋り方なんだ…)


ニャンル「そういえばメイドさんは?」


雪華「今日は休みをあげましたわ。あの働き者は休みの日でも情報を集めてそうですけどね。」


ニャンル「確かに…あ、一緒のクラスに慣れて良かったね!」


そう、ニャンルのクラスは急な変更が決定した。恐らく学園長の配慮だろう。

…が、このクラスの変更にはかなり問題がある。


恐らく今の学園長は成績の悪い者を強制退学させる制度を導入するつもりだろう。

そうなれば実力相応の担任教師を付けるのは絶対条件。そして私のクラスが天井だ。

つまり私のクラスには学園で1番実力のある担任が付けられる。


本来ならニャンルにはそこまでの実力が無いんだろう。

このニャンルのクラスの急変更は学園長からのメッセージとも受け取れる。

ニャンルの実力を上げろというな。


ニャンル「あ、着いたよ!ここが私達のクラスになるんだねー。」


雪華「人もかなり集まってるわね。この前貴女を虐めてた人達は居ないみたいよ。」


ニャンル「うん、でも仮にまた会ったとしても雪華ちゃんから教わった威嚇で追い返すから大丈夫!」


???「お前ら静かにしろー。」


ん?男性の声?やけにカッスカスな声だが…


???「最初に言っておくわよ。私は女だし決して酒を飲んで声が枯れてるわけじゃないわ。」


???「よく指摘されるけど、私の声が枯れてるのは寝起きだからよ。」


聖羅「私の名前は聖羅(セイラ)、これからは先生を付けるように。」


茶髪のロングで見た目はカッコいいお姉さんって感じなんだが…目のクマが凄いな。


聖羅「さてと、これは学園長からは言うなと言われてるんだけど、私は嫌われたくないので先に言っておくわね。」


聖羅「これからこの学園では抜き打ちでテストをする事になりました。」


聖羅「目標点を取れなかった者は強制退学となるわ。」


生徒「え!?そんなこと聞いてません!!」


まあ言ったら抜き打ちにならないからな。


聖羅「言ったら抜き打ちにならないでしょ今私が言っちゃったけど。」


だ、大丈夫か?この先生…


聖羅「私が言いたいのは気をつけろとか油断するなとかそういうのじゃないわ。」


聖羅「逆に、抜き打ちテストまでは余程の事をやらかさない限り退学にはしないから、挑戦を忘れないでちょうだいって言いたいの。」


聖羅「あ、でも私も学園長に怒られたくないから、故意に私から情報の漏洩があったって言ったら退学にするからよろしくー。」


聖羅「それじゃあ最初の授業だけど、当事者も居る事だから虐めの危険性の授業でもしようか。」


ニャンル「はい!私の事ですね!」


…うん、虐められてた女の子の元気さじゃないねぇ。


聖羅「アハハ、元気でよろしいー。じゃあニャンルちゃん、何故虐めは増えると思う?」


ニャンル「パパからは虐めは人間の心身の変化が起きるって聞きました!」


聖羅「うん、虐めはストレスや人間の成長の過程で起きやすくなってしまうものよ。」


聖羅「してはいけないと分かっていてもその虐めというストレス発散に負けてしまう。」


聖羅「それは授業をやって無くなるものではないけど、これだけは覚えていてほしい。」


聖羅「虐めは長期的な目で見れば、あまり賢いストレス発散とは言えない。」


聖羅「将来自分が困難に陥った時、誰かの協力が無ければその困難から抜け出すのはなかなか難しい。」


聖羅「ならばどのようにストレス発散をするかですが…」


ニャンル「はい!はい!友達と遊べば良いと思います!」


聖羅「うん、学園という場において1番良いストレス発散方法ですね。」


聖羅「でも気の合う友達が見つからない。友達と遊ぶのは楽しいけどストレスに感じるという人も居ると思います。」


聖羅「そういう時は先生に相談しに来てください。ここに居ない時は職員室で寝ているので。」


思ってた以上にまともな先生みたいだな。


聖羅「はい、以上が先生の真面目でつまらない話でしたっと。」


聖羅「少し暗い感じになっちゃったから、外で運動をしましょう!」


雪華「先生、今外は雨が降っていますが…」


聖羅「雪華さん、よーく外を見てみてください。」


そういえば雨音が聞こえるだけで…なるほど、雨は結界が弾いてるのか。


聖羅「雨は精霊結界が弾いてくれています。さらに雨が降った時に感じるジトッとする感触も無いはずです。」


聖羅「雨を弾くなどは普通の結界でも可能ですが、湿度の調整までできるのはこの精霊結界のみです。」


聖羅「では改めて、外へレッツゴー!」


ニャンル「楽しみー!雪華ちゃんも早く行こうよー!もう皆行っちゃったよ?」


雪華「…ニャンル、私達友達だよな?」


ニャンル「もちろん!雪華ちゃんが良ければ親友を名乗りたいくらい!」


雪華「なら約束して、どんな悪人であっても魔族以外は殺さないと、殺すのは教会が認めた正規の方法ですると。」


ニャンル「わ、分かった、それで雪華ちゃんと親友になれるなら!」

はい、今日は自論を交えた真面目な授業でしたー。寝起きって声が枯れちゃうよねー。

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学校なのに寝る人を思ってた以上にまともな先生というのか些か疑問だが...
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