表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
1/11

第1話


 携帯のバイブ音が静かな部屋に響いた。

 机に伏せていた頭を上げ、逢沢タクトはぼんやりとスマートフォンを手に取る。


 画面には、新着メールの通知。


 送り主の欄は**「不明」**。

 本文には、ただ一言——


 「私を助けて」


 タクトは眉をひそめた。


 (……なんだ、これ?)


 いたずらメールか、それともスパムか。

 だが、本文のあまりの短さと、どこか切迫した響きに、彼の指はすぐに返信ボタンへと向かった。


 「誰?」


 送信——エラー。

 再送——エラー。


 「……は?」


 不審に思い、メールアドレスを確認しようとしたが、そこには何の情報もなかった。

 差出人のアドレスはおろか、ドメインすら表示されていない。


 タクトは首をかしげながらスマホを置いた。

 深く考えても仕方がない。寝不足のせいで、頭が働かないのだろう。


 ——しかし、それは始まりに過ぎなかった。


 翌日も、翌々日も、**「私を助けて」**という同じメールが、何度も何度も彼の元に届いたのだった。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ