表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

58/199

第57話 女神VS四天王3

本日更新分です。


宜しくお願い致します。


漫画が大好きなので、夢は大きく書籍化です。


感想や評価頂けたら励みになりますので宜しくお願い致します。

「てめぇらは俺様達に勝てねぇよ!! なぜなら……」


 アキオが視界から消えた。


「消えた?」


「そんなはずはありません。きっと何処かに……きゃ!!」


 エリア様が悲鳴を上げて倒れた。


「ごほぉ」


 ナナさんもお腹を押さえて座り込んだ。


「これが勝てねぇ理由だよ」


 アキオの声がする。

 何かしたのだ。


「何したの?」


「あんた、まだ分からないの? 女神だから頭悪いのね。教えてあげる。あんた達は魔法に頼ってるから身体能力が素人以下なのよ。まぁ、私は生前は運動系の部活で鍛えてたし、魔王様の元にいっても特訓してたから……」

 

 フユコがいきなり目の前に現れお腹に拳をめり込ませていた。


「ぐ」


 痛い。

 ナナさんがお腹を押さえたのは、こういう事か……。


「あわわ、ヤバいじゃないの……、炎よ舞え!!」


 無数の火の玉が現れ、アキオとフユコに向かっていく。

 

「……ミリン……ダメ……」


 お腹が痛くて声が上手く出せない。

 ミリンの攻撃魔法は火だ。

 火の四天王であるフユコには効くはずがない。

 しかも、威力もそんなにあるわけではない。

 私達は正式に魔法が使える等級になっていない。

 仮の状態で使えるようにしてもらっているだけなのだから。

 つまり、勝てる可能性があるのはエリア様しかいない。

 私は自分を回復させ、エリア様を回復させた。


「あら、あんたの力は回復だったの? でもむ〜だ〜でした〜。魔法の力はともかく身体能力ではあたし達が圧倒的に上。たとえ、強化しててもね」


 確かに現状の強化だけでは全く勝てない。

 でも、エリア様なら。


「すみません。女神ノゾミ、ミリン、ナナ、レモン、そしてお世話妖精のシロさん、このままだと勝てません」


「なんで謝るのです?」


「私達はぁ〜まだぁ〜負けてないぃ〜」


「そうよ、まだ勝てる」


「ババアが弱気になるなんて見たくないのよ!! いつも強気でいないと……」


「そうです。力を合わせれば勝てますって」


 根拠のない説得だ。

 実際、力を合わせても勝てないだろう。

 今も話しが終わるのを、待っててくれてるくらいの力の差がある。

 二人の方を見ると余裕な笑みを浮かべている。


「皆さん、ここは冬子さんを転生者にした私の責任なのですので……停止!!」


「……エリア様なにを……」


 私達の身体が動かない。


「停止の魔法をかけました。そこで見ていてください」


「エリア様、ダメです」


「バハア」


 私達の声も虚しく、エリア様は四天王の二人の前に立った。


「あんた一人で向かってくるんだ。でも手加減なんてしないんだから……」


「私の覚悟を見なさい!!」


 エリア様はそう言うと何かを唱え始めた。


「させるかよ」


 アキオがまた消えた。


「させないよ!!」


 フユコもエリア様の前に瞬時に移動して、炎を纏った拳で殴りまくっている。

 アキオも後ろから現れ連打を浴びせている。

 魔法でダメージを減らしているのか、エリア様にはあまりダメージが入ってはいないようだ。

 それでも少しは効いている。

 反撃する隙も与えてくれないほどの連打。

 そして……。


「……きゃぁぁぁぁぁ」


 魔法の効果が切れたのか、エリア様が悲鳴を上げた。


「エリア様!!」

 

 しかし、動きを止められてる私達にはなにも出来ない。

 そして、エリア様は倒れた。


「はぁはぁはぁ、ふふふ、あ〜はは、やったわ!! 因縁の女神を倒したのよ!!」


「俺様達の敵じゃなかったな。女神って言うから強いのかと思ったんだが、期待外れだった……ぐぁぁぁぁ!!」


 突然、アキオが悲鳴を上げ倒れた。

 いったい何が……?


「いたぁぁぁ」


 フユコも倒れはしていないが、痛がっている。


「ふふふ、なんとか一人ですか……」

 

 エリア様が何かしたようだ。


「あんた、何したのよ」


「私のダメージを全てあなた達にも与えただけですよ。自分が受けたダメージを相手に返す魔法、反射です……」


 そんな魔法が……。

 でも、エリア様のダメージも酷い。

 早く動けるようになれ!!

 回復させないと。

 私はジタバタしようとしたが、全く動かない。

 いつまで効果が続くのだ。


「アキオさんは倒せたみたいですが、フユコさんを倒すにはダメージが足りなかったようですね……」


 エリア様はなんとか喋っているが、かなりつらそうだ。


「……そう……、そんな隠し技があったなんて……でも、もうないわね、私がトドメをさしてあげる」


 フユコは片手を上げて、何かを唱え始めた。

 するの上げた手の上に巨大な炎の塊が現れた。


「これで燃やしつくしてあげるわ!! 死になさい」


 フユコの炎の塊がエリア様に向かっていく。


「逃げてください、エリア様〜」


「ババア、逃げろ〜」


 私が動ければ盾にでもなんでもなれるのに。


(もう駄目だ。でもなんとか出来るなら誰かなんとかして〜)


 もう見ていられない。

 私は目をつぶった。


「きゃぁぁぁぁ」


 すると、フユコの悲鳴が聞こえてきた。

 

お読み頂き、ありがとうございます。


この作品を『おもしろかった!』、『続きが気になる!』と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にして頂けたら嬉しいです。



よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ