第47話 ダンジョン攻略2
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ダンジョンを進んでいるが、最初の戦い以降モンスターは出て来ない。
「カッコよく活躍出来ると思ったのに……」
ボソッと本音が出てしまった。
「何か言いましたか?」
「いえ、なにも……」
危ない危ない、気をつけないと。
「止まってください」
エリア様が私の前で腕を横に突き出した。
止まれって合図だ。
「なんですか?」
「前を見てご覧なさい」
そう言われ前を見ると、そこには大きな赤い扉があった。
「これって……」
「そうです、これは……」
「ボス部屋ですよね!! 分かります!! このいかにもな扉、絶対ボス部屋ですよ!! よっしゃ〜、燃えますね!! やってやりますよ〜」
「……」
(あっ……しまった、興奮し過ぎたぁ〜)
エリア様がキョトンとしていた。
「えっと……女神図鑑はこの先ですよね。いましょう」
何もなかったかのように扉に手をあてた。
「そうですね、女神図鑑を手に入れましょう」
エリア様と力を合わせ、扉を開けていく。
思ったより重い。
だが、ゆっくりと開いていく。
扉は完全に開いた。
私とエリア様は中の様子を伺ってみるが、光魔法が扉の中に影響していないのか、先が見えない。
「行くしかありませんね」
そのようだ。
そして、おそらくボスがいるはずだ。
ソワソワしてきた。
ラノベやアニメに見た光景が実際に体験出来るのだ。
もちろん、怖い気持ちもある。
だけど、それ以上に冒険して戦ってみたいと言う気持ちが強い。
まぁ、エリア様がいるから安心しているのもあるけど。
「行きましょう」
ゆっくりと中に入っていく。
二人が中に入ってすぐに扉がしまった。
それと同時に壁に配置されていたロウソクに火が順番についていった。
まるで某ゲームの魔王戦のように……。
そして全てのロウソクに火がついた。
「ぐががおぉぉぉ」
その部屋には巨大スケルトンがいた……。
「ボスだぁ〜!! 」
巨大スケルトンは序盤のボスとかで見かけるモンスターだ。
お約束を守るなんて素晴らしい。
「何をしてるんですか!!」
「キャッ!!」
ドサッ!!
巨大スケルトンが拳を振り上げ、攻撃してきたのだが、それに気がつかないで見惚れていた私をエリア様が身を挺して庇ってくれた。
「すっ、すみません」
「憧れているようですが、ここを切り抜けてからにしてください」
怒られた。
「はい」
とりあえず気持ちを切り替えないと。
「あのエリア様、巨大スケルトンはアンデットのはずです。だから私の回復魔法が効くのではないでしょうか?」
そう、アンデットには回復魔法が効くのはゲームでの常識だ。
「やってみましょう!! 私が動きを止めますので、その隙に頼みますよ」
「はい」
私の回復魔法は相手に触れないといけないみたいなのだ。
まずはエリア様の魔法で相手を足止めしてもらわないと近づけない。
「ところでエリア様の能力って……」
そういえば、エリア様の能力を聞いていなかった。
「私の能力は回復以外の全てですよ」
「なっ!!」
なんてチートなのだろう。
さすがエリア様だ。
「獄炎竜巻」
炎の竜巻が巨大スケルトンを包み込む。
「ぐぁぁぁぁ」
かなりの効果のようだ。
「まだですよ。水雷刀」
雷を纏った水が刀のような形になり、巨大スケルトンの足に猛スピードで向かい、斬り裂いた。
ズドォーン
巨体スケルトンが態勢を崩し倒れた。
「今です」
「はい」
私は巨体スケルトンに駆け寄り、手を当てた。
「癒しの力を……ハイヒール」
緑の光が巨大スケルトンを包み込む。
「ぐきゃぁぁ!!」
予想通り効果抜群だ。
しばらく苦しみ巨大スケルトンの身体が足先から消えていった。
「……やったの?」
「ですね。カッコ良かったですよ、女神ノゾミ」
エリア様が褒めてくれた。
それが嬉しかった。
ギィー
扉が開く音がした。
「大丈夫ですか〜」
シロが飛び込んできた。
「もの凄い音がしたから来てあげたわよ」
「なにがぁ〜、あったのぉ〜」
「ダラダラしてたいのに〜」
ミリン、ナナさん、レモンもやってきた。
「皆!!」
私は今ここであった事を説明した。
「そうだったのですね。ですが、無事で良かったです」
シロが安心していた。
心配していてくれたみたいだ。
「ありがとうシロ」
「いっ、いえ」
シロが照れている。
「さっ、この先に見える祭壇に女神図鑑があるようですよ」
奥の方に確かに何かあるけど私には見えない。
(エリア様、良く見えるな〜、しかし、昔は視力良かったはずなのに……、仕事し過ぎて視力落ちたかな?)
近くに来たら祭壇だと分かった。
そして、その祭壇の真ん中に図鑑が置いてあった。
「これで図鑑は女神ノゾミの物です。世界を救う為に役立ててください」
そう言って、エリア様は先にダンジョンを出てしまった。
「……私達もとりあえず外に出よっか?」
ここにいても仕方ないので外に出る事にした。
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