第42話 騎士団長ハルカ2
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「たのもぉ〜」
どこの時代劇だ。
鏡の部屋に着いてすぐの第一発声がこれか。
「今どういう展開なの?」
とりあえず状況把握が先だ。
「あら、やっと来たのね。先輩で知的で美貌な女神であるこの私が話を進めているわよ」
先輩ずらしている。
(たまに活躍したからってドヤ顔して〜)
って、いけない、いけない、冷静にならないと。
「えっと、遅れて申し訳ございません。是非、説明をお願いします」
嫌な上司との対応を思い出すんだ。
こう言う時は謝ってから下手に出れば、しょうがねぇな〜っとか言って話してくれるはず。
「しょうがないわねぇ〜、良く聞きなさいよ」
上司と扱いが同じで助かる。
「流石ミリンさん、お願いします」
ここでおだてるのがポイントだ。
「レモンの占いに出てて来たのが、鎧の女だったでしょ? だから、国の騎士だと思ったのよ。それで、その中でも強いのが騎士団長だと思ったから、元気に連絡して写真を見せてもらったのよ。そしたらビンゴ。その写真の女が鎧の女だったよ。どう、この知的溢れる名探偵ぶりは!!」
誰でも考えそうな事が当たっていたのか。
まぉ、寝ていた私はなにも言えないか。
「流石ミリンさんですね」
とりあえず褒めておこう。
上司も褒めれば機嫌良かったし。
「あっ、出てきますよ」
そんな事をしていたら、騎士団長が現れるようだ。
とりあえず見守るとしよう。
他の女神にも見守る事を伝え様子を見る。
「貴方達ですか? この私に用があると言う冒険者は?」
お約束通り、堅物な感じがする。
「はい。私は高木勝也と申します。魔王を倒す為にパーティーを結成しようとしております」
おお、正攻法でいくのか。
ミリン、ナナ、レモンの三女神も黙って見ている。
よしよし、ちゃんと黙って見守っているな。
「ほぉ、それは良い心がけだ。しかし、そんな事を言う為にこの私に会いに来たのか?」
堅物な感じだけど、感は鋭いような気がしてきた。
「はい。僕達は、貴方に仲間になって欲しいと思っているんです」
元気君、その言葉はもう少し後が良いんじゃ。
なかなかハラハラする展開だ。
しかし、ここで私達が話しかけるといけない気がするから、口は出さない。
これは女神としての感だ。
「なに、私を仲間に?」
「はい、騎士団長様が強いと魔王討伐パーティーに加わってもらいたいんだぜぇ」
「おい、言葉遣い……」
高木さんがフォロー入れている。
「あっ、いけなぇぜぇ」
この人は江戸っ子なのか?
「悪いが私は騎士団長だ。おいそれと冒険に出るわけにはいかん。確かに魔王討伐は我々騎士団の悲願ではあるが、お前達とパーティーを組んだからと言って、魔王を倒せるわけがないだろう。それに一人は初顔だが、私はお前達を知っているのだぞ」
知ってる?
冒険者の事を調べてたって事?
「どういう事ですか?」
まぁ予想は出来るけど気になるよね。
「私は騎士団長。魔王軍から王や民を守る者。優秀な冒険者がいればスカウトをしていたのだ。そして、お前達は最弱と判断された」
危険感知に気配遮断、レベル変換だからなぁ〜。
「なら、俺達と四対四の試合をしてもらえませんか? 実践形式で」
(えっ? 試合? なんで?)
なんで試合になるのか分からなかった。
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