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第23話 決戦魔王城1(転生者チーム視点)

本日更新分です。

宜しくお願い致します。

「よし!! 二人共行くぞ!! 決戦だ!!」


「なんであんたがリーダーぽく仕切ってんのよ、この変態東」


 東とアイはいつも通りの争いをしていた。

 私達が観てるとも知らないで。


「二人とも、魔王城なのよ〜、誰がリーダーでも良いじゃない、私達なら倒せるわよ」


 流石、年長者だ。

 二人は争いをやめたようだ。


「鈴木さんがそう言うなら……」


「はい!! 止めます。 だからアレだけはどうか……」


 あれってなんだろう?

 気になる。


「良い子にしてたら、アレはしないわよ、ほほほ」


 だからアレってなんなの?


「さて、行きましょうか」


「「はい」」


 三人は勢いよく魔王城に乗り込んで行った。


「出てこい!! 魔王!!」


 いや、そこは叫んじゃダメでしょ。


「ふははは、良くぞ来た、人間の勇者よ!!」


「ふっ、良くぞ見破った、俺こそが勇者東だ!!」


 あ〜、東が調子にのってる。

 アイさんと鈴木さんは呆れてるように見える。

 てか、出てこいって言われて出てくる魔王なんているのか!!

 見ててツッコミたくなる。


「お前が魔王か!! 俺のハーレムの夢を叶える為、覚悟しろ!!」


「ん? ハーレム? 変態!! あんたそんな事考えてたの!!」


 魔王の前なのにいつもの喧嘩が始まってしまった。

 しかし、何故か魔王は笑いながら傍観している。


「なんだこの勇者達は、芸人かなにかなのか?」


 勇者芸人だと思われているようだ。

 まぁ、そう見えるけど。


「あんたの頭の中ってエロい事しかないの!!」


「なんだよ!! 俺は魔王を討伐した報酬でハーレムにしてもらうんだから、関係ないだろ!! お前は身体はエロいんだから、末席にでも加えてやるからさ」


 いつになく強きな東が恐ろしくゲスな事を言っている。

 女の敵だ。


「あんた、やっぱり私をそんな目で見てたのね!! この変態!!」


「アイちゃん、その辺で止めなさい。魔王の前よ!!」


 流石は二つ名持ちの鈴木さんだ。

 二人が争っている間も魔王をしっかり見て対応しようとしていた。

 魔王もそれに気がついていた為、迂闊に動けなかったのだろう。


「はっ、そうでした。魔王の前だったんだわ」


「おい!! そんな訳だから、とっとと倒させてもらうぜ!!」


 邪な理由だけど、魔王を倒してくれるなら世界は救われるから良いのかな?

 まぁ、東には後でお仕置きが必要な気がするけど。


「ふっ、来るがよい!! この魔王ケトルが相手になるぞ!!」


 えっ、今なんて言った?

 魔王ケトル?

 ケトルってあの、瞬間湯沸かし器のケトル?

 笑いが込み上げてくる。


「ぷっ!! 魔王ケトルですって!! 湯沸かし器の名前なんて可笑しいの!! 」

 

 三人共大笑いしている。


「なっ、なにが可笑しい。この名で笑うとは許せん!! 喰らえ!! 熱湯マグマ」


 魔王ケトルは両手を前に出し、魔法陣のような物を展開し、そこから赤いお湯みたいな物を噴射した。

 まさしくケトルの名に相応しい攻撃だ。


「危ない!!」


「多重シールド!!」


 鈴木さんの防御魔法でなんとか防いだ。

 しかし、かなりのシールドのはずだったが、貫通しかかっていた。

 流石魔王と言うべきか。


「さぁ、ここからが本当の決戦よ!! 変態東、鈴木さん、行くわよ」


 アイさんが号令を出し、本当の魔王戦が始まるようだ。


___________________


「あっ、やっと魔王戦なの?」


「やってわねぇ〜」


 いよいよって時に、ミリンとナナさんがやってきた。


「さぁ、転生者達の活躍を見て、必要なら助言をしてください、お仕事ですよ」


 そうだった。

 見るだけじゃなくて助言とかもするんだった。


「でも、戦闘中の助言ってなにが出来るの?」


「これを」


 1枚の紙をシロから受け取った。


「こ、これは!!」


 紙に書いてあったのは、魔王の情報だった。

 HP、MP、攻撃力、防御力、魔力、魔法防御力、敏捷、運、使える魔法と技が記載されていた。

 なるほど、この情報を見て、勇者達を勝利に導くのね。


「はい。ですが、最後の支援なので、制約があります」


「制約?」


「はい、女神様の声は担当転生者にしか聴こえませんと言う事です」


(なんだそんな事か……、つまり私は東……なんですって!!)


 私は東、ミリンはアイさん、ナナさんが鈴木さんって事になるんだけど、そんなの連携もとれないし、ミリンとアイさんに至っては喧嘩するに決まってる。

 これは魔王より厄介なんじゃ……。

 しかし、始まってしまったからには、なんとなしないと。


「ミリン、ナナさん、なんとか協力して魔王を倒しましょう」

お読み頂き、ありがとうございます。


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よろしくお願いします!

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