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第21話 転生者集まる

本日更新分です。

 ナナさん問題は解決されていないが、ミリンとシロと私で協力し、なんとか生活が出来ていた。


 そして転生者が集合する日を迎えたのだ。


「おはようございます、今日はお仕事の日ですね」


 シロがわざわざ起こしに来てくれた。


「そうだね〜、上手くいくと良いけどね〜って!! シロ、その床で倒れているのって……」

 

 ナナさんが私の部屋の前で倒れている。


「はい、ノゾミ様の部屋に侵入しようとしていましたので、えいってやらせてもらいました」


(えいって……)


 まぁ、侵入されていたら怖い事になっていたかもだから良しとするか。


「ミリンは?」


「はい、ミリン様はリビングでテレビをつけながら寝落ちしておりました」


「……」


 もう女神としての威厳はないな。

 そう思った。


「とりあえず、ミリンを起こして転生者と話しをつけようか」


「はい、では後ほど」


 シロはナナも引きずりながら連れて行った。

 

「さて、支度して行くか」


 寝巻きを脱ぎ、準備してあった、ピンクの女神服に袖を通した。

 相手に見えないとは言え、今日が大事な日になると思うから形から入ろうと思うのだ。


 大鏡の前で待つこと数分、シロが2人を連れてきた。

 ナナさんは気を失っていて、ミリンは欠伸をしし、目をこすりながらフラフラ歩いてきていた。


「ちょっと、まだ眠いんですけど〜」


「えっと、もう女神としての仕事の時間で……」


「そんな事どうでも良いのよ、ノゾミがやれば良いのよ、私は深夜番組をリアルタイムで見てたから眠いのよ」


 そんな理由で眠不足なのか!!


「……はぁ、もう呆れてものも言えない……」


「女神エリア様にご報告し……モグモグ」


 ミリンがシロの口を塞いだ。


「さ〜、頑張ってお仕事しましょ〜」


 女神エリア様に報告されるのは嫌みたいだ。


「さて、後はナナさんか……、ナナさん、起きてください」


 ナナさんの身体を揺さぶった。


「んっ……ノゾミちゃぁ〜ん〜」


 目を冷ますなり飛びかかってきた。

 しかし、シロが目に入ったらしく、踏みとどまってくれた。


「えっとぉ〜、お仕事ねぇ〜」


 とりあえず始める事にした。


 大鏡にいつもの食堂が映し出された。

 まだ鈴木未知子さんは来ていないみたいだ。

 アイさんと東は仕事中みたいだけど……。


(これから集まるって言うのに仕事中なのか!!)


「あの〜、東さん、アイさん、これから3人目の方が来るのですけど……」


「あっ、女神ノゾミ様!! 大丈夫です、来たらちゃんと話し合いますから、あっ、いらっしゃませ〜!! そこの変態バイト!! おしぼりとお水」


 相変わらず東をこき使っていた。

 まぁ自業自得だと思うから同情はしないけど。


「って、鈴木未知子さん!!」


 今店に入ってきたお客さんは鈴木未知子さんだった。


「アイさん、今の方です」


「えっ?」


「今のお客さんが女神ナナの送った転生者である

鈴木未知子さんですよ」


 その言葉を聞いたアイさんは固まっていた。


「どうしました?」


「この人……」


「どうしたのよアイ?」


 ミリンが横から声をかけてきた。

 アイさんはゆっくりと鈴木未知子さんに近づいて言った。


「鈴木未知子さん、この形がアイさんです」


「あっ、あの、アイです!! 超強のババさんですよね?」


「あら、そっちの名前で呼ばれるのは久しぶりね」


(超強のババって……)


「超強化支援使いのおばさん、略して超強のババ、伝説の支援冒険者です……あのサインください」


「えっ? えっ? ファン……なの?」


 サインをねだるなんて何処かのアイドルか何かか!!

 

「あらあら、こんなおばさん捕まえてサインなんて、ほほほ」


 そう言いながら鈴木未知子さんはサインしている。

 まんざらでもないようだ。


「それで、アイちゃんだっけ? アイちゃんが転生者なのよね? 確かもう一人いるって聞いてたけんだけど……」


 辺りをキョロキョロと見渡している。


「あ〜、もう一人は……、あれです」


 アイさんは東を指さした。


「ひぃ!!」


(ひぃって何よ、アイさんの時はカッコつけてたくせに!!)


「あの子ね。 なかなかの攻撃力を持ってそうね」


「分かるんですか!! 流石、超強のババさん」

 

「ん〜、確かに私達がパーティーを組めば魔王は倒せるかもしれないわね」


 いい流れだ。


「そうよ!! とっとと魔王を倒して頂戴!! そして私を女神に戻して!! 楽させて!!」


「この声は!! 超強のババさん、この声は憎き女神のミリンです。 なんであんたの為に魔王を倒さないといけないのよ」


「女神に向かってあんたですって!! 」


(ヤバい!! さっきまでいい感じだったよに、このままじゃヤバすぎる)


「えい!!」


 ドサ


 ミリンが急に倒れた。

 どうやらシロのおかげのようだ。

 シロがミリンの首近くでスッキリした顔をしているからすぐに分かった。


「えっ〜と、とにかくぅ〜パーティー組んでぇ〜」


 今のナナさんは真面目モードみたいだ。

 

「そうです!! 魔王を倒して世界を平和に。 そして、報酬を貰うのですよ」


 ここで大鏡が普通の鏡に戻った。


「お疲れ様でした」


「えっ? 最後まで話さなかったけど、大丈夫なの?」


 確かにパーティーを組む流れだったけど。


「あれで良いのです。この後もノゾミ様達がパーティーを組むのをフォローしても魔王は倒せないかも知れません。なので、転生者3人で自発的にパーティーを組んでもらうのが良いのです」


「なるほど、後は定期的に見守れば良いって事ね」


「はい」


 とりあえずシロの言う通り流れに任せよう。

 あの3人なら魔王を倒してくれるはずだから……。


 

お読み頂き、ありがとうございます。


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