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第2話 ガイド天使

公開初日なので、連続公開の2回目です。


 女神ミリンと名乗る女神がいなくなりどれくらいの時間がたっただろうか?

 感覚的には3〜4時間は経過している気がする。

 

「あの女神様、いやあの駄女神、引き継ぎの人を送るとか言ってたけど来ないじゃない!!」


 この何もない空間でこれ以上待つのは耐えられない。

 そんな時、急に辺りが明るくなってきた。


「お待たせしました、新しい女神ノゾミ様」


 羽根の生えた女の人が空から現れた。


「えっと、あなたは?」


「私はガイド天使です。女神ミリン様より、新女神ノゾミ様にご説明するように言われ、参りました」


 説明?

 やっと来たって事か。


「まぁ、まずはこの度、新女神になられたノゾミ様、おめでとうございます」


 正直お祝い言われても困る。

 女神になるつもりなんてなかったからだ。

 女神より異世界に行ってチート無双をしたかった。


「えっと、どうも……」


 しかしブラックOL生活が長かったせいで仕事を断れないに性格になっていた為、反射的にお礼を言ってしまった。


「それではご説明に入らせていただきます。まず10級女神様であるノゾミ様にはアルスアリスという世界を救う事が目標になります」


「アルスアリス?」


 聞かない名前だ。


「はい、ノゾミ様に分かりやすく言うなら異世界ですね」


「えっ? なら異世界を救えば良いの?」


 女神になっても異世界に行けるならラッキーだ。

 きっと、女神パワーとかで楽に異世界攻略が出来るのだろう。

 女神として異世界に行くのなら、異世界人にチヤホヤされるかもしれないし、イケメンの勇者との冒険。

 そして……、勇者と女神の禁断の恋……。


(良い!! それすっごく良い!!)


「あ〜、妄想を働かせている中大変申し上げにくいのですが、異世界を救うのは別の方ですよ。ノゾミ様は異世界には行けません。ノゾミ様にはその異世界を救う勇者を転送してもらう役割ですので」


 速攻で思っていた事を否定された。

 しかも心を読まれたようで恥ずかしかった。


「えっ? それじゃあ私は自分が異世界に行きたいのに行けなくて、他の人が異世界で勇者として活躍する奴を転送するだけ?」


 そんなの拷問と一緒だ。


「もちろんそれだけではありません。その勇者にガチャガチャをしてもらって、チート能力を授けたり、転送した者と話しも出来るので、知識面でのサポートをしてもらいます」


 つまり、私には勇者になる者にチート能力を授けて転送、そしてそれだけでなく、その勇者のサポートもやれって事ね。

 自分が異世界に行きたいのに……。

 なんの拷問なんだこれは……。


「更にその異世界を救う事が出来れば、女神ランクが上がります。女神ランクが上になればいろいろと特典が受けれますので、最上位の女神を目指して頑張ってください。あっ、生活等はそちらのお家をお使い下さい、一通り必要な物は揃っていますので」


 ガイド天使が指さした方を見ると、さっきまではなかった大きな家が建っていた。


「それでは女神ノゾミ様、ご活躍の程期待しております」


 ガイド天使はそう言って、何処かに飛び去ってしまった。


「ちょっと待ってよ!! 女神ランクってなに? 特典ってなんなの? もっとちゃんと説明してよ!!」


 しかし、ガイド天使が戻ってくる気配はなかった。

 さっきのミリンとか言う女神も、今のガイド天使もなんなのよ。

 自分勝手すぎるでしょ。

 女神や天使なんだからもっと親切にしてくれても良いと思うのだけど……。


「はぁ〜」


 もう溜息しか出てこない。

 大好きな異世界に行けるかと思ったら行けなくて、何が悲しくて異世界行く人の支援をしないといけないのだ。

 まぁ、良かった事はあのブラック会社にもう行かなくて良い事くらいだ。

 

(ん? 死んでるんだから良かったのか?)


 女神として生きてるんだから良いのかな?

 そう思う事にした。


「……とりあえず家見てみよ……」


 まぁ、女神になってしまったのなら仕方ない。

 気持ちを切り替えて家を見る事にした。



お読み頂き、ありがとうございます。


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