第195話 封印されし者
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なにこの人?
目の前には黒い羽根の生えた男が鎖に繋がれていた。
たまに叫びだすので、叫び声の主はこの人だと思うけど……。
それと、なんで私しかいないの?
他の皆は何処?
どうしたら良いのよ……。
私は混乱していた。
話は少し遡る
巨大グマをなんとか撃退した私達だったが、3人はリタイヤ。
残りのメンバーも魔力切れなので、大ピンチだ。
元気なのは戦っていない紀子さんだけなのだけど、剣がないとなにも出来ないから、戦力外と言わざるおえない。
(剣があれば、紀子さんの能力で楽勝なのに……)
でも、行くしかない。
叫び声もどんどん近くなっているし……。
注意して先に進んでいく。
ガチャ
「きゃ!!」
何かにぶつかったみたいだ。
それは……。
「きゃぁぁぁぁぁ、ガイコツ〜!!」
「あっ、ノゾミ様!! 待ってください」
私は恐怖の余り、全力で奥に走ってしまっていた。
時は現在
(……そうだ、思い出した。私が皆を置いていってしまったんだ)
皆と逸れてしまって困った状況なのに、目の前のこれは……。
どう見ても、堕天使かなにかだよね?
しかも、男の人?
でも、ここは女神神界だし、男の人がいるのはおかしいよね。
まぁ、今考えても分からないから、皆を待とう。
幸い、鎖で繋がれているので、襲われる心配はなさそうだし。
「ぐぁぁぁぁぁ!!」
堕天使らしき人は、私を認識したのか、叫びながら鎖を引きちぎろうとしている。
まぁ、人の力で抜けないから鎖なので、大丈夫。
(って!!)
そう思ったのがフラグだったのか。
鎖が抜けようとしていた。
どうやら、かなり長い年月が経ったせいで、錆びたりして強度が下がってるみたいだ。
「うっ、嘘でしょ!! 私、回復魔法しか使えないんだけど……、それに魔力も、もう程度ないし……」
絶体絶命とはこの事か?
「皆〜、早く来て〜」
私に出来る最後の手段。
それは、大声で皆を呼ぶ事だった。
「どうしたのですか?」
呼んですぐに返事が帰ってきた。
って、振り向くとそこには紀子さん達が立っていた。
もう来てたのね……。
なんか、叫んだ自分が恥ずかしい。
って、そんな場合じゃなかった。
「皆、この堕天使みたいなのが叫びの元凶みたい。それに、鎖も引きちぎられそうで、戦うしかなさそうなの……」
分かってる。
皆も魔力等は尽きかけている。
戦えそうなミリン達は気絶してるし、せめて、剣があれば……。
「あの、私、戦えます」
そう、紀子さんが剣を持って戦ってくれれば……えっ?
「途中で古びた短剣ですけど拾ったので、1回くらいなら……、って事で、剣聖!!」
紀子さんが堕天使みたいな人に剣を振りかざすと、黒い穴が側にあき、堕天使みたいな人は、黒い穴に吸い込まれて消えてしまった。
「はい、完了です」
笑顔の紀子さん。
それを見る私達の目が冷ややかだったのは言うまでもない事だった。
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