第186話 ナナさんとのお風呂2
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ナナさんの待つお風呂の扉を開けた。
目に飛び込んできたのは、元の世界のテレビでも見た事のないほどの、豪華温泉とでも言うのか、表現に困るくらい立派なお風呂だった。
「早くぅ〜、こっちよぉ〜」
奥からナナさんの声が聴こえる。
よく見ると、もう湯船に浸かっていた。
「……分かりました」
もう行くしかない。
覚悟を決めて、いざ湯船に。
「熱!!」
足を入れただけなのに、結構熱い。
こんなに熱くては、あまり長くは入ってられなさそうだ。
ゆっくり湯船に入る私達。
でも、則子さんもアンリちゃんもシロも普通に入っている。
熱いと思ってるのはもしかして私だけ?
まさかね……。
そのままナナさんの所に向かった。
「ノゾミちゃぁぁぁん〜」
ナナさんに近づいた瞬間に、名ナナさんは私に抱きついてきた。
「ちょっ、あの、嫌!! 離してください」
「だ〜めよぉ〜」
身体中をナナさんに触られてる。
「ナナ様!! アンリ様の前ですのでお控えください」
シロ……、アンリちゃんの前ってだけで、この暴走状態の野獣を止められるの?
「もう誰も止められないのよぉ〜!!」
「うぁぁぁ、やっぱり〜!!」
もうナナさんの暴走は止められないのか?
「ちょっ、やめ……、やめて……」
「まだまだよぉ〜」
初日からこれってもう……。
「ナナお姉ちゃん止めて〜!!!!」
アンリちゃんの叫びで皆が止まった。
「アンリちゃんどうしたのぉ〜?」
ナナさんが離れてくれた。
(助かった?)
「ノゾミ様が嫌がってるんだよ!! 止めないと、ナナお姉ちゃんの事……嫌いになるよ!!」
ズガーン!!
今、雷が落ちるような音がした。
「って、ナナさん?」
ナナさんが止まっている。
どうしたのだろう?
「さぁ〜、皆でぇ〜、ゆっくり浸かりましょうぉ〜」
ナナさんの暴走が止まった。
アンリちゃんの一言が効果抜群だったようだ。
「助かった……、ありがとうアンリちゃん」
お礼以外にも特別ご褒美をあげても良いくらいの活躍だ。
「皆仲良しが一番良いの」
「そうだね」
アンリちゃんの笑顔が眩しい。
その後、ナナさんは近くで私達をじっと見ていたけど、手を出しては来なかった。
これなら、残りの日数はなんとかなりそうだ。
(本当にありがと、アンリちゃん)
アンリちゃんの活躍で、この後のお風呂の平穏は約束されたのだった。
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