第161話 今出来る事
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戦いが終わって倒れてしまったレモン。
呼びかけても返事がない。
「レモン……」
おそらく疲れが出たのだろう。
本当は三人共、ベットで寝かせてあげたいけど、力を貸すことは出来ない。
そのまま起きるのを待つしかないのだ。
「皆、今私達に出来る事をしようか……」
今出来る事。
それは、起きた三人にご飯やお菓子、飲み物を送る事だけだ。
大鏡の部屋にシロだけを残し、私とアンリちゃんでキッチンに向かった。
則子さんは食材や飲み物の買い出しに行った。
私達はとびきり甘いケーキを作る事に決め、作り始めた。
っと言っても、ケーキ作りなんてした事ないんだけど……。
ブラック企業に勤めてたんだから、そもそも料理すらしてないのだ。
(でも……、困った時の料理本〜)
シロのだけど、見れば作れるはず。
本当はシロが作れば良いのだろうけど、ミリン達の頑張りを見たら、私も頑張らないといけないと思ったから作るのだ。
しかし、それが間違いだったのかもしれない……。
レシピ通り作ったはずなのに、レンジに入れたら爆発したり、出来たと思ったら、真っ黒焦げだったりと失敗ばかりだったからだ……。
アンリちゃんはそもそも異世界出身なので、お菓子作りって事してないのだ。
なので、お手伝いしか出来ない。
「あの〜、私がやってみましょうか?」
そのアンリちゃんが私の失敗を見かねたのか、自分が作ると名乗りを上げてくれた。
でも、料理した事ない人が出来るほど甘くはない。
それを教えるのも先輩である私の役目なので、ここは温かい目で失敗しても褒めよう。
チーン!!
「出来ました〜!!」
私の開いた口が塞がらない。
なんと、普通に完成してしまった。
しかも、かなり美味しそう……。
(なんで? どうして? 私は失敗ばかりだったのに、なんで料理経験のないアンリちゃんは成功なの?)
自分の料理の腕はレモンレベルだったのかもしれない……。
そこから先はアンリちゃんが次々にお菓子を作っていった。
(これはもうプロ並みなんじゃ……)
私は呆然と立ってるしか出来なかった。
ある程度のお菓子が完成した時に、則子さんも買い出しから帰ってきた。
「よし、これをミリン達に届けよう!!」
私達はお菓子等を持って、大鏡の部屋に向かった。
(そろそろ、起きていてくれると良いんだけど……)
「シロ、ミリン達の様子はどう?」
大鏡の前に居てくれたシロに聞いてみた。
「あっ、ちょうど三人共目を覚ました所です」
タイミングが良かったようだ。
私達はミリン達に説明し、お菓子や飲み物を転送した。
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