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第16話 問題児の女神様

本日更新分です。

宜しくお願い致します。

 女神管理組合のビルを出て1時間は車に乗っているだろうか、それでもまだ到着していない。

 場所もどんどんと殺風景になってきた。

 建物も殆どなくなってきている。


「シロ〜、まだなの〜」


「ちゃんとしてくださいノゾミ様、もうすぐ着くはずですよ……あっ、あの家ではないでしょうか?」


 どうやらやっと到着したようだ。

 

「やっと到着かぁ〜」


 私は車から降りて背伸びをした。

 流石にオープンカーに1時間も乗ってたら、背伸びもしたくなる。


「ノゾミ様、行きますよ」


 シロがその問題の女神の家の入口の前に立っていた。

 なんて素早いのだろうか。


「今行きますよ」


 早足でシロの元に向かった。

 とりあえずドアをノックしてみるか。


 トントン


「あの〜、どなたかいらっしゃいますかぁ〜」


 シ〜ン


 反応がない。

 留守なのかな?

 でももう一度くらいは。


 トントン


「すみませ〜ん、どなたかいらっしゃいますかぁ〜」


 シ〜ン


 やはり誰も出てこない。


「ノゾミ様、こちらにインターホンが……」


 そんなのもあるのか!!

 ますます元の世界と変わらない。

 女神の世界らしくない。

 でも、突っ込んだら負けな気もするので止めておこう。

 とりあえず押してみる事にした。


 ピンポ〜ン


 「はぁ〜い、誰ですかぁ〜、何にかぁ〜、用ですかぁ〜」


 なんか面倒くさそうな明るいギャル系喋り方をする人がインターホン越しに聞こえてくる。


「あっ、私は女神ノゾミと申します。特級女神様であるエリア様からここの場所を聞いて参りました」


「……この声をは、女の子!! 少し待って〜!!」


 そう言ってインターホンは切れてしまった。

 何なのだろうか?

 中で大きな音が聞こえてくる。


 ガチャ


「お待たせぇ〜、あ〜、やっぱり声の感じからしてぇ〜、可愛い女の子だと思ったぁ〜」


 ブル

 

 急に寒気がしてきた。


「あっ、えっと初めまして女神ノゾミです」


「ノゾミちゃんねぇ〜、私は女神ナナよぉ〜、末永く宜しくねぇ〜」


 末永く?

 何の話?


「えっと、良くわかりませんが、ここに来たのは、女神ミリンさんの前任者である、貴方の転生者を紹介してもらう為です」


「ミリン? あ〜あの子も可愛いわよねぇ〜」


 口からヨダレらしき物が垂れてきた。


(何!! この人ヤバい!!)


「あの〜、それで、紹介して頂けないでしょうか?」


 とりあえず紹介してもらって、後は関わらない方が良さそうだ。


「分かったわぁ〜、丁度この家を出ないといけなかったからぁ〜、ラッキーよねぇ〜、こんな可愛い娘だしぃ〜」


 ん?

 何か先行きが怪しいような気がする。

 横を見るとシロが頭を抱えていた。

 

「今ぁ〜荷物まとめるからぁ〜ちょっと待っててぇ〜」


 荷物まとめる?

 

(え〜と、家を出ないと行けないって言ってたよね? つまり何らかの理由で家を出ないと行けなくなったと言う事。次にラッキーって言ってたから、次の住む場所は決まってないって事よね?

って事は……)


 身体から血の気が引いてきた。

 まさか……。


「おっ待たせぇ〜」


 かなりの荷物を持っている。


「あの〜、これから何処に?」


 怖いけど聞かないといけない。


「決まってるでしょ〜、貴方の家で厄介になるのよぉ〜、可愛い女の子と一緒なんて、テンション上がるよねぇ〜」


 やっぱり家に住み着くつもりか!!

 なんとかしないと。


「いやいや、転生者を紹介してもらうだけですので、わざわざ家に住まなくても……、それに今は貴方の後任のミリンさんも住んでますし……」


「何々〜、ミリンちゃんも住んでるのぉ〜、可愛い女の子が2人〜、たまらないわぁ〜」


 この人レズ系の人だ!!

 しかも住む気がますます上がってる。


「横の娘はお世話妖精ちゃんよねぇ〜、宜しくねぇ〜」


 シロにまで宜しく言ってるし……。

 そして、そのまま車に乗り込んでしまった。


 もうダメらしい。

 私達は新しい女神ナナを連れて帰る事になってしまった。

お読み頂き、ありがとうございます。


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よろしくお願いします!

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