第149話 海底ダンジョンの崩壊
本日更新分です。
宜しくお願い致します。
漫画が大好きなので、夢は大きく書籍化です。
感想や評価頂けたら励みになりますので宜しくお願い致します。
「お待たせぇ〜!!」
ナナさんとレモンが広場に戻ってきた。
ミリンはギリギリの所で避けまくってる。
表情を見る限りかなり必死に避けているせいか、疲れて見える。
まぁ、あんな攻撃をまともに受けたら死んじゃうかもしれないしね。
ナナさんは鮫人間目掛けて矢を放った。
しかし、矢はまったく関係ない方向に飛んでいった。
「あれぇ〜?」
あれっじゃないのよ!!
当たらなければ意味ないじゃない。
さっきまで命中しまくってたのになんで今になって……。
「いや、見てくださいノゾミ様!!」
則子さんが矢を指差した。
その矢は壁に当たらないでまだ飛んでいた。
そして、不規則な動きをして鮫人間に当たった。
「ぐぁぁぁぁ!!」
矢一本でかなりのダメージのようだ。
かなり強い弓のようだ。
「ナナさん、撃ちまくって!!」
「いえ、ノゾミ様、ナナ様には魔法と一緒に撃って貰いましょう」
魔法と一緒に?
「はい、ナナ様の魔法は水ですよね? この海底ダンジョンなら力を上げられるのではないでしょうか?」
地形効果ってやつかな?
出来るか分からないけどやってみる価値はありそうだ。
「ナナさん、魔法を使ってみて!!」
「分かったわぁ〜、水よ荒ぶれぇ〜」
魔法を唱えると、いつもよりデカい水の竜巻が鮫人間を包みこんだ。
「今です、ナナ様!! 弓矢を!!」
則子さんの指示で矢を連射するナナさん。
その全ての矢が鮫人間に命中する。
「ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
かなりの叫び声と同時に鮫人間は地面に叩き落された。
その後、ピクリとも動かなかった。
「勝ったの……」
「そうみたいね」
ミリンとレモンは勝ったのか疑問みたいだ。
ナナさんはその言葉すら言わない。
呆然としている。
ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ〜
「ん? なんの音?」
地響きみたいな音がしている。
「なんの音ぉ〜」
ナナさんが我に、返ったみたいだ。
「この音ってまさか……」
予想した通り海水が流れ込んできた。
塩の道引きが終わり、海底ダンジョンが文字通り海底に沈もうとしているようだ。
「皆、走って外に!!」
って、間に合うはずがない。
急いでも数十分はかかる。
「ナナ様、水魔法を!! 薄い水の膜を皆さんを包み込むイメージで発動させてください!!」
アンリちゃんが突然大声を上げた。
ちょっとびっくり。
あの話すのが苦手だったアンリちゃんが、ここまでの大声を上げられるようになるなんて。
ちょっと感動した。
大量の海水が一気に流れ込んできた。
もう数分もたたずに海に沈むようだ。
ミリンとレモンはパニックになっている。
「ナナ様、早く!!」
「えっとぉ〜、膜ぅ〜、膜ぅ〜、薄い膜のイメージぃ〜!! ウォーターバブル!!」
その直後、海水が部屋全体に行き渡った。
海底ダンジョンが完全に沈んだのだ。
「ああ……、三人が……」
三人共、溺れてしまっただろう。
大鏡を見たくない。
「成功のようですノゾミ様」
「えっ?」
アンリちゃんの言葉で大鏡を見てみると。
三人を水の泡が包みこんで、水の侵入を防いでいた。
「えっ、何これ、凄い!!」
「魔法はイメージも大切なんです。私は補助魔法を使ってましたので、ナナ様のような凄い方なら出来るかなって思ったのです」
イヤイヤ、ナナさんが凄い?
いや、ある意味凄いか。
でも、無事で良かった。
ナナさんは、泡を操作するように、海底ダンジョンから抜け出し、無事に地上に戻ってこれた。
お読み頂き、ありがとうございます。
「女神ノゾミにも冒険をさせてあげてください」と思ってくださった方はブックマーク登録や↓の『☆☆☆☆☆』を『★★★★★』にして頂けたら嬉しいです。
宜しくお願い致します。




