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第15話 密告

本日更新分です

「それで、今日はどの様な行事で?」


 流石は女神会のトップだ。

 優しい笑顔で部下の報告を聞こうとする。

 前の上司なんて、私の話を聞きもしないでアレやれコレやれだったから、余計に女神エリア様が出来る上司に見える。


「はい、まずは私からどうしてもエリア様にお話しないといけないと思い報告致します」


 シロは女神管理組合に行きたがっていたけど、エリア様に話しがあったのか。


「あっ、ちょっと待ってください。立ち話もなんですから、そちらのテーブルで聞きましょう」


 気遣いまで出来る上司。

 なんか感動してきた。

 普通はこんな事で感動しないだろうけど、今までの上司が酷すぎたから、こんな事でも感動してしまうのだ。


 私達はテーブルに座った。


「では改めて、今回の話とは女神補佐ミリン様の件です」


 ミリンの件?

 

(はっ!! まさか全部報告する気なんじゃ……)


「全部報告するつもりです」


 心を読まれてるかのツッコミが入った。


「とにかくお話を聞きましょう」


 女神エリアが大人の対応で話を待っている。


「女神補佐ミリンの普段の生活態度と仕事に対する姿勢、全てにおいて問題です。まず私生活なのですが、女神補佐に格下げになったのに関わらずぐうたらな生活を初日から続けております。仕事中でも、こちらの姿が見えない事を知っている為か、お菓子を食べながらの公務です。他にも……」


 シロは長々と普段のミリンについて話していく。


「はぁ〜、お話は分かりました。しかし、それほどとは思いませんでした。これは少し荒療治が必要かも知れませんね……。この態度が続くようならまた報告してください」


「かしこまりました」


 今回は見送りって事かな?

 まぁ、変わるとは思わないので、荒療治になるんだろうけど……。


「さて、お待たせした女神ノゾミ。貴方のお話を伺いましょう」


 私の番らしい。


「あっ、はい」


 女神エリアの前なので少し緊張していた。

 一呼吸をして……。

 よし!!


「えっと、ミリン先輩に聞いたのですが、ミリン先輩の前に私が担当している世界、アルスアリスを担当されていた女神がいたそうなんですが、どなたかご存知ありませんか? もし知っているのでしたら紹介をお願い出来ませんでしょうか?」


 その話を聞いた女神エリア様が困った顔をしていた。

 知らないのだろうか?


「……ミリンさんの前任者ですか……、勿論居場所も知っているのですが……」


 何かがおかしい。

 この出来る上司系の女神エリア様が困るなんて事がおかしいのだ。


「なにかあるのですか?」


「……少々問題がある人なのです……、女神としてはミリンさんよりも問題児ですね……」


 ミリンよりも問題児って、どんな人だろう。

 でも、あの世界の攻略には会う必要はある。

 覚悟を決めるしかない。


「あの、会わせてください!!」


 私は立ち上がりお辞儀をした。


「……そこまで仰るなら……分かりました手配しましょう」


「あっ、ありがとうございます」


「でも、私は紹介するだけですのでご了承をお願いします。それと後の事は女神ノゾミ、貴方の責任でお願いしますね」


 嫌な言い方で気になるけど、仕方がない。


「わっ分かりました……」


「では、さっそく場所を教えますので向かってみてください」


 女神エリア様は、前任者がいる場所をシロに教えてくれた。

 私だと場所を聞いても分からないからだ。


「分かりました、女神エリア様、こちらに向かってみます」


「無事をお祈りしてます……」


(無事ってなに? その人どんな人なの)


 もう不安しかないのだけど。


「あっ、シロさんはちょっと良いでしょうか? 女神ノゾミは外で待っていてください」


 なんだろう?

 気になるけど、私は転送装置で部屋を出た。

 少ししてシロが戻ってきた。


 女神エリア様と何してたか気になったが、あえて聞かない事にした。

 あまり良くないような気がしたからだ。


 とりあえず、私とシロは前任者のいる場所に向かった。



お読み頂き、ありがとうございます。


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