第136話 エリア様の失敗
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「やっとたどり着きましたか……、遅かったですね」
ちょっ、エリア様、三人を怒らせるような発言して……。
でも、気持ちは分からないでもない。
ダンジョンに向かっている間も、私達は楽をしている、見てるだけなんだから代わって、ババアなど色々言ってくれた。
てか、代われるものなら代わってる!!
(私は異世界の冒険がしたいの!!)
って?
エリア様の発言に対してのリアクションがない。
よく見ると、三人とも倒れ込んでいる。
普段歩かない人が長時間歩くとこうなるのか。
確かに、歩かない人が山とかに入って帰ってくると、動けなくなるって聞いた事あるような?
「さぁさぁ、早くダンジョンに入ってください!!」
いやいや、休憩させてあげてもいいのでは?
「鬼〜、悪魔〜」
ミリンの言葉に少し共感してしまった。
「ん? なんですか? 女神ノゾミ」
「あっ、いえ……」
何かを察したのか、エリア様が私に聞いてきた。
気をつけないと、私まで恐ろしい事になってしまう。
「あの〜、少しだけでも休ませてあげませんでしょうか? ダンジョン攻略も体力を使うと思いますし……」
則子さん、貴女は怖い物知らずなんですか?
「……そうですね……、今は三人に世界を救ってもらわないといけませんからね。私情は今は忘れましょう。後で覚えておけば良いのですからね」
最後の言葉が怖い。
でも、異世界攻略までは大丈夫そうだ。
「ミリン、暫く休んでいて!! こっちは女神図鑑で何かないかを調べておくから」
私が女神図鑑を取り出すと、エリア様が女神図鑑を貸してくれと言ってきた。
「女神ノゾミ、女神図鑑がパワーアップしているのですね?」
私は頷いた。
「ならば、特級女神である私の力を注いでみます!! そうしたらさらなるパワーアップを見込めるはずです!!」
エリア様に女神図鑑を渡した。
そして、エリア様の力を女神図鑑に流している。
力が図鑑に吸い込まれていっているのが分かる。
「って、エリア様!!」
急に図鑑から黒い煙が!!
「ちょっ!! 女神図鑑が!!」
女神図鑑が燃えている!!
どうやら、エリア様の力に耐えられなかったようだ。
「あちち!!」
エリア様は図鑑を落とした。
「どいてください!!」
バシャ〜ン!!
シロが飛んできて水をかけた。
しかし、図鑑は黒焦げでもう見る影もない。
「エリア様……」
「……だっ、誰にでも失敗と言うものはあります……」
ジー!!
「えっと、申し訳ございません」
エリア様のせいで、私達は女神図鑑を失ってしまった。
この先、どうやって三人を導けば良いのだろうか?
私は黒焦げの図鑑を見て思ってしまった。
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