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第12話 その後の2人

本日更新分です。

 東とアイさんが協力して魔王討伐を決意してくれてから1週間が過ぎた。


「2人は上手くやってるのかな? ミリンはどう思う?」


 ミリンはお菓子と飲み物を囲って、呑気に過ごしていた。


「さぁ? まぁなんの音沙汰もないんだし、上手くやってんじゃない?」


 そんな適当な……。


「シロ、あの2人の映像を出せる?」


「はい」


 私とシロは鏡の間に行き、2人を見てみることにした。

 映し出された映像には、2人が協力して魔王討伐の旅に出ているに違いない。

 

(あれだけやる気出してたんだし、大丈夫よね? )


「ではどうぞ」


 私は深呼吸をして心を落ち着かせた。


「東崇人」


 鏡に2人の姿が映し出された。


「カレー大盛りお待たせしました〜」


 ……ウェイトレス?

 これは一体なんなの?


「ちょっと、バイト君、早く注文とってよね」


 アイさんにバイト君と呼ばれているのは……東?


(えっ? ちょっと……理解が追いつかない……、なにがどうなってこうなった? 旅に出たんじゃないの? 魔王を倒して褒美を貰うんじゃないの? )


「コホン、えっと、アイさん、東さん、そこで何をしているのですか?」


 とりあえず聞いてみる事にした。


「あっ、その声は女神ノゾミ様ですね」


「そうです女神ノゾミです。あなた達は魔王討伐の旅に出たのではないのですか?」


 あれだけやる気出してたのに……、ここは理由を聞いてみるしかない。


「それなんですけど、私達には無理です!!」


 ハッキリ断られた。


「……えっと理由を聞いても?」


「確かに東さんのスキルは強いですけど、あくまで単体ならです。私の回復と合わせて、モンスターと戦う事は出来るようにはなりました。……けど、多数が相手だと無理なんです!! この前、スライムの集団に合って、私なんて服を……」


 アイさんは身体を震わせながら話している。


(服をどうされたんだろう?)


 気にはなるけど、スライムと服と聞くと想像は出来る。

 確かに女性にとっては問題だ。


「えっと、その時東さんは?」


「ああ、私の身体を舐めるように見てましたね!!」


 アイさんが鬼の形相で東を睨んでいる。


「……最低〜!!」


 心より軽蔑する声を出してしまった。


「コホン!!」


 シロが咳払いをしている。


(それでも東が最低なんだから仕方ないじゃない……)


「えっと、それでもあなた達が魔王を討伐しないと、その世界は……」


「ノゾミ様、こんなエロと世界を救うなんて無理ですよ。ノゾミ様も女性なら分かってくださいますよね?」


(気持ちは分かるけど……、それでも世界を救ってくれないと困るんだけど……)


「……分かりました、とりあえずまた連絡します」


 とりあえず問題の先送りにするしかない。

 そう言って通信を切った。


「……なにやってんのよ、エロ東!! 女好きだけじゃなくて、変態だったのかよ!!」


 東の信用度がガタ落ちしている。


「落ち着いてください、ノゾミ様。こんな時こそ先輩女神であるミリン様がいるのではないでしょうか? 少しは頼ってみては如何でしょうか?」


 あの女神が役に立つとは思えないけど、聞くだけ聞いてみるか。

 私達は、ミリンのいるリビングに向かった。

 



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