第115話 前代未聞の魔王討伐
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「ここが魔王城……」
則子さん達は魔王城の前まで辿り着いた。
「それでは後を宜しくお願いします!! 全部隊全力撤収だ〜!!」
「「お〜!!」」
凄い速さで逃げていく騎士団。
「おい!! それでも騎士団か!!」
聞こえないのに思わず叫んでしまった。
「……仕方ないですよ。誰だって魔王は怖いですし……私だって……」
則子さんの足はガタガタ震えていた。
「則子さん……」
「私だって帰りたいですよ……でも……魔王を倒してってお願いされたんです……」
怖い心を必死に抑えて、無理して立ってるんだ……。
こんな状態の則子さんが戦えるわけがない。
「皆、どうしたら良いと思う?」
私の頼もしいサポート達に聞いてみた。
「ん? なんか言った?」
私とシロ以外の皆は後ろでお菓子を食べながら観戦していた。
頼もしいサポート……はいなかった。
「一回撤収を考えても良いかもですね」
シロだけがサポートしてくれる。
いつも通り頼もしい。
「そうだよね。こんな状態なら戦えないものね」
則子さんに撤退するように伝えよう。
「則子さん、一回何処か安全な場所に退避をして」
「安全な場所って何処ですか? もう魔王城前なんですよ!! 安全なんてないんです〜!! ふぇ〜ん」
泣きだしちゃった。
せっかくモンスターはいないのに、こんなに泣いてたらモンスター来ちゃうでしょ。
「則子お姉ちゃん、お城ごと罠にかけてみたら?」
えっ?
アンリちゃん、あなた今なんて言ったの?
「……そっか!! その手があったね!! よぉ〜し」
泣き止んでから一気にやる気になった則子さん。
「ちょっ、則子さん!! なにをする気なの?」
お城ごと罠にってなに?
怖いんですけど……。
「剣聖、最大パワー!! えい!!」
則子さんが全力で罠を仕掛けている。
「補助魔法、全部がけです!!」
アンリちゃんは、使える補助魔法を全部使ってるみたい。
ストン!!
「なに今の音!!」
バチバチドカァ〜ン!!
物凄い音と光を鳴らし、魔王城が消えたんですけど。
「やった〜!! 大成功〜!!」
大成功って!!
お城を落とし穴に落としたの?
そんな魔王討伐ってありなの?
初めて見るパターンなので混乱している。
いろんな異世界物を見てきた私だけど、こんな討伐方法見た事ない。
「あの〜、則子さん。あなたとんでもない発想を……、あっ、いや、おめでとうございます」
今ので魔王も倒されてしまったようだ。
女神の私には、ペコメラは救われたって分かってしまったからだ。
それを観ていた皆は啞然として固まっていた。
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