第111話 王の間で
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則子さん達は案内されるがままお城の中を歩いている。
そして、王の間だと思う場所についた。
「そなたが魔王軍幹部を倒してくれた冒険者か?」
「はは、こちらの冒険者のノリコとアンリでございます」
ギルドマスターが答えた。
則子さんは緊張しすぎて固まってる気がするけど、まあ良いか。
「まずは感謝を!! そして魔王討伐も志願してくれたとか、更に感謝を!!」
(ん? 志願? 則子さんは強制的に受けさせられたと思うんだけど)
それでも黙っている則子さんとアンリちゃん。
これは耳に入ってない感じだな。
「では、魔王討伐の支度金と、我が王国に伝わる伝説の剣を授けよう」
伝説の剣?
どんな剣だろう?
気になるから調べてみよう。
女神図鑑に書いてあるはずだ。
(えっと……、あった……、聖剣エクスホーリーって名前か)
[聖剣エクスホーリー・ランクSS・魔を祓う絶対なる聖なる剣]
[ペコメラの世界の住人は装備できるない神々が作った剣]
「つまり、聖属性の剣って事か。なかなか強そうだ。レア度も高いし」
てか、異世界人限定の装備品か。
王様も装備出来ないって悲しい。
何処かのゲームの主人公みたいだ。
主人公なのに勇者装備が装備出来ないみたいな。
あのゲームは主人公の子供が装備出来るんだっけ?
思い出してみたけど、懐かしくなってきた。
でも、その剣を何故かギルドマスターが受け取ってるのが気になるけど、則子さんがこの調子だと仕方ないかな?
「ってあれ?」
女神図鑑に乗っていた一枚の写真が目に入った。
[ギルドマスターエラン]
(エランの写真か……ってなんか違う気がするような……、あっ、耳の形が違うんだ)
「ねぇ、この写真見て」
私は皆にも見てもらった。
「これは魔族ね!!」
「えっ!!」
ミリンが凄い事を言った。
「魔族って?」
間違いないわ、こいつ魔族よ!!
「ここ見て!!」
ミリンが指差した場所には……。
[エラン、享年38]
「「「これは!!」」」
エランは死んでいたらしい。
魔族が成り代わっているんだわ、
「でも、魔族だとして、誰なんだろう?」
「ここは私の占いの出番ね」
レモンが自信まんまんに占いを始めた。
「悪魔モノマって名前が浮かんだわ」
悪魔モノマ……。
女神図鑑で調べてみる。
あった。
[悪魔モノマ、人間に乗り移りその者を支配する。乗り移られた人物は死亡する。乗り移られた人物の記憶を得て、その人物になりすます。見分け方は耳が尖っているのでそこを確認する]
うん、間違いない。
「レモン、そんなピンポイントな占いも出来るの?」
「なんか出来る気がしてね」
出来るような気って……。
まぁ良いか。
今は則子さんだ。
「則子さん、則子さん、しっかりしてください。そのギルドマスターは魔族です。変身能力見たいですけど、落とし穴を早く!!」
「えっ……あっ、女神様……、ってギルドマスターが魔族!!」
「し〜!! 黙って罠を、ってもう遅いよね」
いきなり叫んだからバレたよね?
「何故バレた!! かくなる上は!!」
ギルドマスターエランの姿をした者が正体を表そうとしている。
徐々に、顔のついた黒い煙みたいな者が現れ始めた。
お化けだなこれは。
「きゃぁぁ!! お化け嫌〜!!」
お化けみたいなのを見て、則子さんが錯乱しながら、モノマに直接罠をぶつけまくっている。
「おい……、俺の変身は……」
「いやぁぁぁぁぁぁ!!」
「ぎゃあああ!!」
ボトッ!!
変身し終わる前にモノマは落とし穴の空間に飲み込まれ消えてしまった。
剣を落として。
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