第101話 最悪な☓☓☓2
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レモンがいると言うキッチン付近までやってきた。
「なっ、なにこの匂い」
なんとも言えない匂いが立ち込めていた。
「鼻が曲がる!!」
私はなんとか耐えられるけど、ミリンは厳しそうだ。
まぁ、逃がしはしないのだけど。
「そこでぇ〜、なにしてるのぉ〜」
ナイスタイミング!!
ナナさんも連行しよう。
私はナナさんの腕とミリンの腕を掴んで、キッチンに突入した。
「うっ!!」
近付いてみると更に強烈な匂いが……。
えっと、レモンは……。
いた。
見た目はしっかり料理してるように見える。
レモンはこの匂いをなんとも思わないのだろうか?
鼻歌を歌いながら呑気に料理を続けている。
私達が入ってきた事にも気が付いてないようだ。
「もうダメ……」
バタッ!!
ミリンが匂いに耐えられないで倒れた。
「私もぉ〜、ダメぇ〜」
ナナさんも倒れ……。
「きゃぁぁ!!」
ナナさんは倒れ際に私のスカートに手をかけ、スカートがズレ落ちそうになった。
なんとか手で掴んで阻止したけど。
「危なかった、油断も隙もあったもんじゃない」
ナナさんは危険人物だ。
改めて再認識した。
そして、そんなドタバタにも気が付かないレモンも要注意人物に指定しても良いかも。
あっ、でも私も……。
かなりの匂いで意識……。
「ちょっと、そんな所で寝てないで皆起きてよ!!」
んっ?
レモンの声がする……。
(あれ? 私なにしてたんだっけ?)
「私、なんでここで倒れてたの?」
なにかあって倒れた気もするが、思い出せない。
ミリンとナナさんも起きてきたが、覚えてないようだ。
「もう、しっかりしてよね。まっ、せっかくだし私が作ったお菓子食べよ」
「へぇ〜、レモン料理なんて出来たんだ」
でもなんかひっかかるような。
「とりあえずリビングで座ってて、持って行くから」
私達はレモンのお菓子を持つためにリビングに向かった。
頭には嫌な予感がしているけど。
「どんなお菓子が出てくるのかな?」
「楽しみよねぇ〜」
二人はレモンのお菓子を楽しみにしてるみたいだ。
私も楽しみなんだけど、なにか忘れてる気がするんだよね。
「お待たせ〜」
運ばれてきたお菓子はケーキだった。
「美味しそ〜」
かなり豪華な見た目のケーキだ。
美味しそうだし心配し過ぎかな?
匂いも……、匂いしない……?
ケーキなら匂いはするはずなのに?
なんで?
「はいはい、待ち遠しいのは分かるから、切り分けるよ〜」
レモンがケーキを切った瞬間。
「うぁ!!」
ものすごい異臭が立ち込めた。
(思い出した、この匂いで私達倒れたんだった、つまりこれを食べたら……)
悲惨な未来しか見えない。
しかし、目の前には切り分けられたケーキと、笑顔で見つめてくるレモン。
これはいくしかないのか?
「皆、せ〜ので食べよう」
「いやいや、ノゾミがここでは一番偉いんだからノゾミからでしょ」
「そそそそうよぉ〜、ノゾミちゃんからよぉ〜」
二人と逃がさないよ。
「レモンも皆同時のほうがいいでしょ」
「もう、そんなに焦らさないで早く皆食べて!! 自信作なんだから!!」
いや、これを自信作とは言わないと思う。
でも、確かに見た目だけは最高だ。
最悪なのは匂いだけで、味は美味しかもしれない。
観念したのか、ミリンもレモンも大人しくなった。
(女神様……)
女神が女神に祈るのは変だけど、祈らずにはいられない。
「「「うっ!!」」」
これは……。
予想を裏切らなかった。
激しい不味が口の中で不協和音を奏でるが如しと言わんこともなくもなくもなくもない。
意識を保てない……。
この世の物とは思えない味だった。
ミリンとナナさんも苦しんでいる。
それを不思議に見ているレモン。
そして……、レモンも自分で作ったケーキを食べ、倒れた……。
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