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私ももっと欲しかったなあ

聞けばザイカはパーティー申請の手数料もないので懐事情は積んでいたらしい。となると僕もザイカもたとえ嫌がらせでもクエストは受けなければならない。


 ギルドにある酒場で定食にありつくとザイカはむさぼるように食いまくった。


 申請料とザイカの飯代くらいはあったがクエストキャンセル料は払えない。それでも僕はこう言った。「キャンセルしよう」


「お金無いんでしょ。どうするの」ザイカは腹を満たすとようやく理性的になった。さきほどの蛮行は空腹ゆえと思うようにした。


「借金すればなんとか。命には変えられない」


「借金するとどうなるの」


「その時はパーティーを解散する。そうしないとザイカも有責になってしまう」


 この町のギルドは少し特殊だった。規約を遵守させる。代わりに報酬も良い。


「それはダメ」


「死ぬよりはましさ」


 そもそもこのクエストは僕のせいで起きた事だ。ザイカに罪はない。


「クエストを成功させればアポスだけに報酬が入るの?」


「ザイカにも半分あげるよ」半分どころか全部上げてもいい。


「違う! そうじゃなくてクエストは勇者パーティーで受けたのをアポスだけが依頼する形でしょう? それで成功して勇者達にも分前がいくのは納得いかない」


「そこは僕だけの依頼になっているから大丈夫。このギルドはそういう部分はしっかりしているから」


「でも勝手にクエストを受けさせられた」


「規約の穴を突かれた形だね。多分ギルド側も今回のケースで対策すると思うよ。サヴァーも言っていた」


「あの乳女か」


 別にザイカにもあるじゃないか、という言葉は飲み込んだ。背の高さのせいでザイカにはそう感じるのだろう。


『私ももっと欲しかったなあ』とコーシカが自らの胸を触りつつ僕の耳元で囁くので無視した。


「腹も満たせた。さて行くか」ザイカは立ち上がって言った。


「行くってどこに?」


「もちろん、ドラゴン退治に!」


 



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