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幕間12 終焉は近い件

【前回のあらすじ】

水無瀬早希と修学旅行前日の夜、お見舞い代わりに電話をした件

「いよいよこの実験も大詰めだな」


 モニターに映し出された映像を見ながら、私は本日五つ目のレッ〇ブルを開けた。

 机の上には栄養ドリンクが所狭しと散在している。

 が、そんなことは気に留めず、一気に飲み干してその山に積み重ねた。

 

 私の実験は、当初であれば彼らが卒業式を迎える頃に終わる予定だった。

 まずはこの十月に光君の願いを叶え、次に桜庭美雪の。

 そして大いなる実験の締めとして、この私の願いを詰め込んだ舞台においてフィナーレを迎える。

 計八つ、それで完成するはずだった。


 だが、この様子であればいっそ十月に終わらせても問題はないだろう。

 願いを叶えるのはあくまで過程。

 当初の目的は、もう既に九十五パーセントは達成できたと言っても過言ではない。

 やはり、私の目に狂いはなかった。


 とはいえ、今この実験を終わりにしてしまえば、まだ失敗に終わる可能性がある。

 言うなれば、最後の詰めをしっかりとせねばならない。

 


 ――そのためには修学旅行三日目。

 ――間違っても御影光が水無瀬早希を選ぶ事態は避けねばならない。



 本来であればこの実験に介入することのなかった彼女。

 まさかあいつが、この場所を教えるとは思いもよらなかった。

 まさに誤算であった。


 しかしながら、意外にも水無瀬早希のおかけで実験が早まった節もある。

 これは、今後の実験にも生かせそうなデータである。

 危ない橋を渡るようなことではあるが。


 まあ、光君の様子を見る限り、それは杞憂であろう。

 修学旅行三日目。

 御影光が桜庭美雪の元へ行き、二人は晴れて恋人同士になる。

 その上で何も問題が生じなければ、この実験は終わりだ。

 二人にはあとで別の願いでも叶えてやるとしよう。

 いや、そんなことはせずとも、二人の願いは叶ってしまうのだがな。


 


 さて、この実験が成功に終われば、これから先、多くの人間が救われることになるだろう。

 そして、御影光。

 君はその第一人者として、成功を称えられることになるだろう。

 そのためにも君にはまず。





 君自身の責務を全うしてもらうとしよう。




「鬼〇の刃、映画良かったな」

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