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ウチの魔王様が、すみません!  作者: ホマージュ
第一章 王国は割と元気
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3/30

第三話 きっかけは豪遊

いやぁー。

早い早い。

はや上がりからのお休み。

そして寝起きからの遅出。

いいもんですな。


おかげでこうやって連投する時間もあります。

こないだ遅刻して沢山続きを見れたので、

纏まって打つ時間があればまたすぐ更新できます。


掲載文章が増えるよ

やったね、たえちゃん!


先程から紅茶を嗜みながらも、気が気でなかった。


ドガァン。

城内に響く振動。


「凄い音がしたわ、きっと。勇者様ね。お父様に会いに行くわよ。」

侍女を連れ、王の謁見の間に向かう。


勇者召喚に成功したという噂で城内は持ちきりだ。

もしもその勇者様が武勲をあげたら、

自分も嫁に行くのが慣習であるのだ。


「どんな方なのでしょう?」


気になって仕方がない。


だからこの王への謁見は


凄い音がしたけど大丈夫?

未来の旦那様の御尊顔を拝見させて頂く


の二つ行える、とても大事なものなのだ。



謁見の間に続く廊下を妙齢の女性でしかも王女という身分ながらはしたなくスカートを持ち上げ走る。

息を切らし、理想の勇者様像を描く。

扉の前の衛兵の制止も聞かず


「お父様!」


バン。

はやる気持ちでわざと大きく扉を開く。





「…ぇ?」



そこにはいつも笑顔で甘やかしてくれていた父はいないどころか、

いつもの謁見の間ではなかった。

王は言っていた、

『民の意見が私にちゃんと届く、風通しのいい国にしたいのだ』

風通しがいいなんてレベルじゃない。

外からの風が吹き荒ぶ。


王は言っていた、

『未だ魔物に蹂躙されている民は多い、少しでも多くの民を救う為にも我々王族もまた埃を被らねばならぬ、それでいて誇りは捨てず耐えるのじゃ。』

『お父様、だじゃれー?面白くなーい』

当時7歳だった私の容赦ない一撃。


いや、それは関係ない。

埃どころか、瓦礫に埋まっている。

瓦礫の上には見知らぬ少女の遺体まで


「お父様ーーーーっ!!!!」


何故こんなことになっている?

キッ、と衛兵を睨み付ける。

「お前たちは何をやっていたの!」


「我々は扉を守っておりました。」

「何が起きたのか、説明しなさい!」

「いえ、それも我々は扉を守っておりましたので扉の外しか知りません。」


つかえない。


王不在、これは由々しき事態。

すぐに現場には箝口令を敷かねば。


「侍女長、誰にもこの事が広まらないよう手配しなさい。」

「衛兵!貴方達は騎士団を呼んできて。この事は他言無用よ。」


何が起きたのか。

それを確認するのは後でいい。

まずはただでさえ疲弊している国に波紋が拡がらぬように内々で処理し、

民の混乱と派閥のコントロールが重要だ。


「勇者様…」


行方もどうなったのかもわからないが、

先ずは後回し。



きっとお父様は無事ではない


「私は私で出来ることからやらないと」


そう言い方々に先手を打つべく指示出しをし、馬車に乗り込んだ。






◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇




「うぅ…重い。」

まだ重たい瞼をこじ開ける。

金縛りか、と思えば。


「なんだ、魔王か。」

布団の中に入り込み何故か俺の上に乗っかったまま眠っている。


(起きるに起きれない。)

寝顔だけみてればただの女の子だというのに。


あれからというものの、

人間の常識を何も知らない魔王に色々と教えていくのに時間はそんなにかからなかった。

というのも、

意外と素直に言うことは聞くし、

好奇心旺盛で色々自分から聞いてきてくれるのだ。


「娘が出来たらこんな気分なのかな?」

なんて言いながらヨダレを溢しながら気持ち良さそうに眠る魔王の頭を撫でる。


「おや、起こしてしまったか。」

ガバッと俺の上で起き上がり、ヨダレを伸び垂らす。


「あしたば、お腹すいた。」

「はいはい、飯でも買いに行くか。」





「そうだ!あしたば!」

手を繋ぎながら大通りを歩いていると魔王は

「ステータス、オープン」

と叫び指を指してきた。


ブォン。

転移初日にみたようなステータス画面が表示される。



【マオ】Lv:2

・魔王候補lv:2・吸血魔lv:1

攻撃:146

防御:88

魔法:512

素早さ:217

パッシブスキル:懐柔lv:1、

アクティブスキル:爆破魔法lv:1、圧殺魔法lv:1、幻惑魔法lv:1


「え。」

つ・よ・す・ぎ・る、強すぎる。

まるで世界にオモテナシされているかのようだ。

というか、

「…魔王候補?」


「そうじゃ?」

「……候補?」

「じゃから、魔王になるべく生まれた。っていうたじゃろ?」

なるほど。


「ステータス」


【明日葉豊】Lv:1

・勇者候補lv:1・異世界人lv1・盗賊lv:1

攻撃:3

防御:4

魔法:0

素早さ:3

パッシブスキル:言語理解、豪遊



(差が激しすぎるだろ!!桁が違い過ぎる。)

何が理由で魔王候補と勇者候補でこんなに差がつくのか…


因みに一般的には

筋力80で絞ったジュース なるお店がある位だ。

筋力80=攻撃80のようだ。

筋力80というのは騎士団の平均値を僅かに上回る位だという。



(え。俺って……)


弱すぎない?

無理だって、絶滅危惧種でしょ!もう。

そのへん走り回っている子供よりも弱い。

幸いHPゲージは100で固定の様で、

MPも100。とはいっても使える魔法がなければMPなど意味がない。


しかし、

こういった用語が出ることで

(異世界、ってかんじを改めて実感する。)


そんな事を考えるなか、

手を繋ぎながら此方を期待した様子で見上げてくる魔王…候補。


「流石、魔王様。お強いですね。」

頭を撫でると表情が明るくなる。

「あしたば!魔王様、とか、敬語でいうのはやめとくれ。ほら、その…」

もじもじしつつ顔を赤らめる、

端から見たらただの可愛い女の子。


しかし、強い。(確信)

とんでも強いのだ、


「そうだったね、マオ。」

そう言うともっと嬉しそうにピクピクと震える。


「あしたばのも見せてくれ!」

え。

まさかの展開。

ここで見せたら、勇者候補の記載で、


え?

この雰囲気だけど、殺される?


「あしたばー。」

(いやいやいやいやいやいや、無理無理無理。)

「いえ、私のステータスなんか見ても…」

「ステータスなんか、じゃない!他人にステータスを見せるのは親愛の証なんじゃぞ!」

(親愛…?)

確かに距離は近い気がしたが、そこまで気を許されてるとは…いや、うん。

無防備な姿を常に見せてはいたな…。

確かにステータスを見せたら自分の手の内を明かすのも同義だからそういう事になるのかな?


「マオ、今日はパンを食べよう。」

「おい、話を逸らすな」

「ほら、バターの香りとハチミツの甘い匂いが…」

「バター?確かに少し香ばしい匂いも」

「肉とは違った食感も…」






「うまいのぅ!」

(話を逸らせて良かった。パン様々だ…)





それにしても、

(俺、弱すぎるな。レベル上げしたら強くなれるのか?)

余りにも弱すぎる自分に嫌悪感。


マオと過ごしてから一週間。

金も半分を切り…

え?半分?

食料品が物価高騰しているというのはわかるがいくらなんでも減るペースが早い。




…パン屋。

『79点で8200Gになります』



犯人はお前か…

マオを睨む

その視線に気づいてか

「あしたば、どうした?」


「いや、何でもない。ただそろそろ働かないとな。と思って。」

「そう言えばあしたばは働いていないな」


考えてみれば、

転移後初日から宿屋で寝泊まり、

三食付きだと言うのに、マオが来た二日目からは外食三昧。


(そら、なくなるわ!)

しかも大食い。






公園近くの求人掲示板を眺める。

『逃げ出した(ヘルハウンド)を捕まえて! 報酬520G』

『仕入れた肉の解体 報酬40~60G/1h』

『仕事に行っている間の子守 報酬300G』

『宿屋の清掃業務 5日間 報酬2000G』

『バーの給仕係 要面談 報酬80G/1h』

『指定した物の買い出し 報酬250G』

...etc......


え?

肉串高くない?

パン高くない?

宿屋高くない?

普通の一般人は一日に稼ぐのが400G前後って事でしょ??


滅茶滅茶贅沢三昧をしていた事に今更気付かされる。

新しく増えていたパッシブスキル、豪遊にも納得だ。


公園のベンチにフラフラと向かう。

そこには

美味しそうに超高級パンを頬張るマオがいる。

先程から見ていれば、80G以上する高級品を次から次へと口の中に放り込む。

そんなマオの肩に手を置き、目線の高さを合わせる。


「なんじゃ?あしたば。欲しいのか?」

ごそごそと紙袋の中を漁り

「これ、凄く旨かったぞ!ぬしも食え!」

バターがふんだんに使われたデニッシュを差し出す。

そら旨いだろう。おまけに粉砂糖までまぶしてあるし、匂いも香ばしく匂いもだけでハラを刺激される。

しかし、



「これからウチは節約生活をします!」


「ーーっ!」

お疲れ様です。

因みにこの物語は某鬱漫画のような鬱展開になることは考えにくいです。

しかし、僕はホラー映画や、鬱映画が大好きなのでちょくちょくですが夢が、見た映画に左右されることはよくあるようです。


でも、どこからどこまでが鬱展開、って言うのでしょうか?

いつ鬱展開になるかわからないので耐性の無い人はもしかしたら読まない方がいいのかも…?

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