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ウチの魔王様が、すみません!  作者: ホマージュ
第一章 王国は割と元気
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閑話 第12.5話 オロラントは平和

おまけです。

オロラントの少年の出来事。


アリシアさんの整理が追い付かなかったので先にこっち出しました。

まぁ、キリがいいかな。これで


このおまけで一章が終わります



二章もちょいちょいあげていきますので宜しくお願いします



「俺は特別だったんじゃないのかよ……」



自分の手のひらを眺める。



いや、間違いなく特別だった。

他の人にはない固有スキルを持ち、

この歳でこれだけスキルを使いこなせる人間はそうそういない。


その上、戦闘において哲夫の持つスキル『瞬間火力』は特上ランクの中でも上位に位置する代物だ。

童話に出てくる勇者の護衛役の騎士も瞬間火力のスキル持ちだったくらいだ。


だからこそ、自分は選ばれた存在だと思っていた。


しかし、現実には今の哲夫では魔王候補を自称するヤツら2人のどちらの足元にも及ばない。

所詮は脇役ということなのだろうか。


「あ、てっちゃん。こんなとこにいた!さがしたんだよ?」

アリサがここまで走ってきたのか息を切らして、 近付いてくる。


「アリサ……」


いつもよりも元気の無さそうな哲夫をみてアリサは心配そうに、座る哲夫の目線に合わせる。


「どうしたの?元気ないね?」


「俺って弱いのかな」


「急にどうしたの」

らしくない哲夫を心配そうに見つめてくる。


「俺、あの二人に全く歯がたたなかった。」


「世界は広いねぇ」


「アイツら、おれのスキルを使っても……それでも!まだ届かない。それどころかアイツらはスキルすら使っていないんだ」


「あ、ジロウ来た。おーい」

アリサは少し離れたジロウに手を降る

「てっちゃーん、アリサーなにしてんの?」


「それにさ!アイツらあの強さで魔王じゃなくて候補なんだろ??無理じゃねぇか!それに勝てる勇者ってなんなんだよ。化物じゃねぇか!」


「え、てっちゃん何言ってんの?ねぇアリサ。てっちゃんに何が起きてるの?」

「わかんない、こないだの木剣折られたのがショックだったみたい」


「男の方、言ってただろ?魔王候補には紋章があるって。だったら勇者候補ってのにも紋章が出るもんだよな、普通……!!」


「え?てっちゃん勇者とかになりたいの?ねぇねぇ」

ジロウに肩を揺さぶられる。

「なあ、アリサ。聞いてた?」

「うん、大体。」


「てっちゃん勇者になりたいのかよー」


「アイツらにはもう負けたくねぇ。アイツらだけじゃねぇ。騎士じゃねぇ。俺も勇者になってやる……」


「てっちゃん。頑張れ!」

アリサは笑顔で哲夫の額に軽くデコピンをする。

大して強くなければ痛くもない。

だけどなんだか心に沁みた。


「なぁ、てっちゃん。紋章が欲しいの?俺あるよ。紋章」


「は!?」


ふざけんなよ?

じろうなんかに紋章があってたまるか!


「どこどこ」

アリサがどれどれと見ようとすると

「ほらここ」

ジロウはおもむろにズボンをパンツと一緒におろした。


「おま!なにやってんだ!バカ」


「あ、ほんとだー。青い紋章があるー。」

アリサは特に気にもせず、笑う


「……いや!アリサ、お前も女なんだから少しは恥ずかしがれよ!」

「なにー?てっちゃん恥ずかしいの?」

「え?てっちゃん恥ずかしいの?」


下半身丸出しのジロウとニヤニヤするアリサ。


……ちょっと、まて。

ジロウが紋章持ちなのであれば勇者の紋章か?

そして俺は勇者の護衛役の騎士?

え?俺の方が弱くなるの?

違うか、ジロウが強くなるのか……?


こんな下半身を丸出しにしたまま近付いてくるやつが勇者に??


……


………


「おま!来んなよ!こっちくんなって!まじでしまえ。いい加減にしろよ、バカ!お前、チ◯コ引き抜くぞ!」

そう言われてやっといそいそとスボンをはきなおす。


「ちょっと、まて。」

しかし哲夫は制止する。

「え!引っこ抜かないでよ」

「違う。その、紋章を見せてくれ……その…」


「うん!いいよ!」

そう言うとジロウはアリサの方へ向き、

途中まであげたスボンをまた一気におろす。


「キャー。ナニダシテルノヨ…?」

アリサは哲夫に指摘された通りに恥じらってみせる

「ウヘヘ、ウヘヘヘヘ」

ジロウはなんか壊れている。




「おい。」




「何?」

「どれが紋章なんだ?」

「え、これ。」


ジロウが指さしたのは青い斑点だった

それは赤ん坊の頃に付く蒙古斑と呼ばれるものであった。


「そんなこったろうと思ったよ!!」

思わずジロウのお尻をぶっ叩く。


「いでぇっ!!!」

「あっははははははは、お腹いたい…」

ジロウは飛び上がり、アリサは笑いすぎで涙を溢す。


「くそっ!俺のショックを返せ!」

「いでぇよ、てっちゃーん」

「知らん!」


くそ……!

コイツら落ち込んでる俺で遊びやがって……

みてろよ、

絶対に見返してやる……!


「おまえらー!覚えとけよ!俺が最強の男になってやる!魔王も勇者も知ったこっちゃねぇ!」


「うん、出来るよ。てっちゃんなら」

「てっちゃん、いてーよー」


もう、負けない、

最強の騎士に、いや俺が勇者になってやる!!







ーー千葉哲夫が条件を満たしましたーー






無機質な声が聞こえた。


「……なんか、言った?」

「?」

「ケツいてぇよー」

「お前には聞いてねぇよ!」


はしり回り、逃げるジロウを追いかける。


アリサは笑いながらそれを眺める。





オロラントは今日も、平和だ。


哲夫君、

名字は千葉だったんですね。

本当は石◯にしようとしてましたが、やめました。



頑張れ、哲夫!

負けるな、哲夫!


ウ魔すみは最後をもう既に見てるから始まりと終わりを決めたらプロットも大体出来上がってくるので、実は書きやすいんですよね……


もしかしたらアリシアの方はグダグダしてるのでこっちの方が更新多いかもしれない……

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