第一話 始まりはホームレス
始まりは夢なんだけどね。
夢で見た内容をただ描くだけ。
拙い文章ですし、どこまで続くか…
こんなかんじですが宜しくお願いします。
『死にたい、死んで楽になりたい』
『死にたい、死んだらきっと皆少しは気にしてくれる』
『死にたい、もう疲れた』
プゥァン。
快速特急の電車が六浦駅を通り過ぎる際、通りますよ、とばかりに汽笛を鳴らす。
「誰も飛び込んだりしないよ。」
明日葉豊はポツリと呟く。
こんなとこで飛び降りはしない、
なぜなら
「異世界行きは、無人のトラックって相場が決まってんだ。」
う゛っブじュ……!!
「痛っ!」
スーツ姿の自分の右半身に砕けた骨や内臓が叩き付けられる。
右半身血だらけ、しかし自分のモノではない。
「うっへぇ。」
朝から飛び降りは感心しない。
周りはざわつき、駅員を呼びに行くもの、非常ベルのボタンを押すもの、中には悲鳴をあげるだけのものも。
滅茶苦茶になり、阿鼻叫喚の地獄絵図状態のプラットホーム。
そんな中でも
「あ、おはようございます。営業課の明日葉です。丁度今駅で人身事故がありまして、えぇ、はい。会社に着く目処がたたないといいますか…はい…はい………そうです……はい、かしこまりました。」
このように平静を保っているこんな自分も、
きっと、異常なのだ。
「あー、ダルい。疲れた。」
肩を回しながら公園の前を通りかかると、
緑の取り入れた、遊具にも恵まれた公園で
子供が無邪気に走り回りうるさい中、場違い感の異常に強いモノがある。
角の方ではあるがホームレスが風呂敷を広げ物を売っているようだ。
大体拾い物なのだろう、全て汚ならしい。
『全ピン500エン』と書かれた段ボール。
汚れたボールや、 欠けた鉛筆、片方だけの手袋、ピエロのキーホルダー。
録な物を並べていない。
「やぁ、おっさん。調子はどうだ?」
気さくに話しかけてやると
ホームレスのジジイは無愛想に此方をジロリと睨むと先程と同じように視線を落とし、何も無かったかのように風呂敷の上の物に視線を移した。
(なんだコイツ)
と思いつつも、舌打ちをし
何か買ってやろうかという気も失せた、が。
「おっさん、面白いモン着けてんな」
目に入ったのは六芒星の刻まれたジッポライターだった。
首から紐でぶら下げているそのライター、本物ではないだろうが、
「そのライターなら買ってやるよ」
そう言うとホームレスはじっと此方を見つめてくるだけ、だが反応はしている。
「いくらだ?」
財布を開き小銭入れのボタンを開ける。
「…………売りもんじゃねぇ。」
やっとこさ口にした声はしょぼくれた否定だった。
豊はしゃがみながら、譲歩を引き出す。
「そしたら、いくらなら売ってくれる?」
「…………………いち…五万。」
「はぁ?五万はボリすぎだよ、おっさん。」
「四万」
「いやいやいや、あからさまにニセモンのジッポにそんなに金は出せねぇよ。それに最初、いち、っていいかけたじゃねーか」
「三万」
「おいおい、やりすぎだって。おっさん。」
そう言いながらも財布の中を横目で確認。
三万と八千円ある。
しかし、ホームレスも生きるのに金が要る。
売り物として出している物を眺め、
ジッポはこのジジイの中でも手放したくない物なのかな?なんて考えが過る。
「…おっけおっけ。三万な。今日はいいメシ食えよ?おっさん。」
諭吉を三枚渡すとホームレスはその三万を信じられないとでも言うような目をして眺める。
ジッポを受けとると立ち上がる。
するとホームレスは擦りきれたスカジャンのポケットを探り、プラスチックのおままごと用の指輪を4つ握らせてきた。
いらん。
「うけとってくれってか?」
首を縦に何度も振るホームレスに、
なんとなく断れなくなって愛想笑いでその場を後にする。
寂しくなった財布の中を見てため息を着くと、
また会社に戻っていった。
社畜宜しく、いつものように終電を逃し
いつものようにカプセルホテルに向かう。
今頃あのホームレスは三万を持ってどうしてるか?
「少しはいいもん食ったかな。」
少なくとも生に執着のない自分が持っているよりまだ有意義に使ってくれる事を願って。
カプセルホテルの個室とも言えない個室で次第に意識が混濁し、眠りに落ちていった。
眩しい。
「ゴホン。勇者よ、よくぞ来た。我はモイモイス王国の王、ウルモイオである。」
「は?」
気付けばよくラノベやアニメで見る王城の王の間のような景色。
「え?夢?」
カプセルホテルで眠ったハズだ。
頬をつねる。痛い。
「え?異世界転生?いや、転移か?」
独り言を喋る自分に王らしき人物が困惑する。
(キター!異世界転移で勇者で無双でムフフなライフがここから始まるんだ)
「まだ、混乱しているのか。」
王の呼び声に
「いえ、もう大丈夫です。はい。」
「オホン。ではまずステータスと叫んでみろ。」
「おぉ!異世界っぽい。ステータス!」
ブゥオン。
なるほどなるほど。
【明日葉豊】Lv:1
・勇者候補lv:1・異世界人lv1
攻撃:3
防御:4
魔法:0
素早さ:3
パッシブスキル:言語理解
(よぇぇぇぇぇぇー!いや、最初はこんなもんか。)
王はステータスを確認している所に
「今、この国は、いやこの世界が魔物の大量発生で揺らいでおる。魔物が活性化し活発化するのはきっと魔王が現れたからに違いない。そこで我が国は勇者を召喚し魔王討伐を…」
「ちょっと待った!」
そして水を差す。
「なんじゃ、勇者よ」
ステータスを見ながら王の言葉を制止する、
「待って、俺まだ滅茶苦茶弱いんだけど、王様から金とか武器とか仲間とか。やっぱ融通してくれんだよね?」
「コイツ、王になんてクチを!」
言葉使いの悪い事を衛兵のようなモブに叱られる。
「よい。よくわかっておるな。国からの援助はしよう。しかし我が国も魔物の影響で農地は荒らされ、国民も国庫も貧困に悩まされているのだ。十分とは言えぬかもしれぬが出来るだけの支援は保障しよう。」
なるほどなるほど、あまり悪い王ではなさそうだ。
「ふむ、悪くないな。なかなか分かってる王様でよかったぜー。最近の異世界モノだと最初からめちゃめちゃ不遇なヤツもあるからさ。」
ハッハッハと未来の天望に笑う。
ゆくゆくはこの国のお姫様や女騎士や村娘とかなんでもかんでも侍らせてハーレムを…
ボゴーン。
急に王の間の壁が破壊され、
後光に照らされる小さな影が1つ。
「「何者だ!!」」
王や大臣っぽいの、そして衛兵も同じ反応。
「ふぅーはっはっは!!ワシは魔王!確実に勇者を殺すために早めにやってきてやったぞ!!」
「えっ!こんなロリっ子が!」
ボカーン!そういった召喚士は自称魔王が手を向けられただけで周りの壁もろとも無惨に破裂した。
ゾッとして
皆の視線が明日葉に集まる、が。
(いやいやいやいや!これは無い!転移直後に死ぬとかあり得ないって。)
玉座の影から
「ゆ、勇者よ!助けて!魔王を討つのじゃ!」
王がいい放つ。
「そ…そうだそうだ!勇者様やっちまえ!」
「魔王なんて倒しちまえ!」
衛兵達も皆俺がまだ弱いの知ってる筈なのに
(こ、コイツラ他人事だと思って…なんてこった転移直後にクライマックスでしかも見せしめに殺されるとか!)
瓦礫の上に足を乗せ、ニタリと笑う魔王。
「さて、どいつが勇者じゃ?」
「あいつです」
思わず王様を指指ししていた。
「お、おい貴様!」
「わかった」
「ヒッ」
チュボン!
王様は破裂した。
(うへ~)
「あとコイツらは魔王を倒すために色々頑張ってるひどいヤツらです」
(この場合、先手を討たねば衛兵達に酷い目に会わされてしまいそうだ。)
「お、お前」
「ふざけるな!」
焦る兵士達。
「多いな。目障りだ」
ブババ
衝撃波で兵士と召喚士は消し飛んだ。
(やべぇ。魔王超つええ)
「あとはお前だけだな、お前も敵か?」
「いえいえ!滅相も御座いません!」
両手をブンブン振りながら必死に弁明する。
「変な恰好してるなお前、お前も消えちゃ……ぇ…」
フラリ
ドサ。
瓦礫の上で魔王が倒れる。
「え・・・なんだ?助かった…のか」
「八ッ、これが俺の能力か?」
魔王を倒してしまったんじゃないか?
凄いぞ俺!
「ステータス!」
【明日葉豊】Lv:1
・勇者候補lv:1・異世界人lv1
攻撃:3
防御:4
魔法:0
素早さ:3
パッシブスキル:言語理解
「…特に変わりはないか。」
なんだ運がよかっただけか。
「王様からお金とかもらいそびれちゃったな…まぁいいか。王様ゴメンナサイ。」
主人公は王様の衣服の金品を全て剥いだ
「うえ、血だらけできったねぇ。まぁ売れれば問題はナシだ。」
王の血だらけの衣服から貴金属を剥ぎ取る。
(それにしても…どうしたもんかな)
目の前に広がる惨状は何とも言葉にし難い、
勇者として召喚され、
魔王やって来て、
王様死んじゃうし、
なんか運良く生き残って、
「滅茶苦茶だ…」
(思っていたのと違う)
夢って面白いです。
文章にはしていないけど色んな夢見ます。
自分が研究施設にサナギの状態で保管されてる夢。
外眺めてたら屋根をゾンビがワラワラと登ってきて逃げ出す夢。
翼が生えたかと思ったらそれが葉っぱで燃えていく夢。
遅刻だ!会社に行かないと!ってなって飛び上がって向かうんだけど道中変なことが起きる夢。
スーパーパワーが発現して、現実世界で無双する夢。
もっともっと沢山覚えている限りでも沢山沢山あります。
今日はまたどんな夢見れるのかな?
なんて毎日寝るのが楽しみです。
割と忘れた頃に前回の続き、みたいな感じであらすじ込みで続編を見れる夢も割とあります。
アリシアさんのもそんなかんじです。
皆さんはどんな夢をみますか?