スキャルピングの弱点
ダマシ?
なにそれ?
『ダマシとはいわばフェイントだ、わざとそこならイケるという流れや形を作り、相手が誘いに乗ってきたところで逆に攻撃を仕掛けることだ。』
まさにいまやられた通りだ。
くそ、、危なかった。
『一撃離脱の弱点の1つだ。
チャンスにすぐ飛び付き、動きに釣られてしまうことがな、ダマシ使いとの相性は悪い。
慎重に見極めねばならん』
『だが』
『やりようはあるぞ』
『 』
え、大丈夫なの、それ?
〜ヤマト〜
惜しかった。
何度か仕掛けているがもう誘いに乗ってこないか 。慎重にしすぎたかもしれぬ。不利や危険を避けるためにこの攻防一体の型を鍛えてきたのだが。
しかたない、「奥の手」を出すもやむなしか。
〜ケン〜
僕はなんとかヤマトのダマシを少しずつ見極められつつある。
『油断するなよ、ダマシ使いは狡猾だからな』
わかってる、あのメガネの奥で何かを狙っている、そんな風に目が光っているからね。
するとヤマトが構えを解く。両手に剣を握ったまま完全にダランと腕を下げている。
なんだ?なにをするつもりだ?
すると
スキル[防人]発動!!
ヤマトがスキルを発動させた!
『防人とは国の守護を司る武人のことだな、防御に秀でると聞くが。しかしあの構えはスキだらけで防御は、、』
わからない、わからないなら考えてもムダ、飛び込む、ダメならそれまでだ!
『バカ、やめろ!』
遅かった。
すでに。