おまえはだれだ?
目覚めるとそこは黒く大きな台座がある広間だった。
そして、その周囲には荘厳な、、見たこともない威圧感すら放つ、それは立派なアンティークとでも言うのであろう調度品、装飾品が並んでいた。
「ここはどこだ、、?俺は死んだはずなのに」
男が現状を把握しようとしたら
『目が覚めたか』
威厳のある低く、同時に背筋が凍り、どこか嫌悪感を抱かせる声に男は反応し、声のする台座を見上げた。
「あんた誰だ?」
『目覚めるなり傲慢な物言いだな、まあそうでなくては連れてきた甲斐がないがな』
「?」
連れてきた?目の前にいる老人は何者だ?
『フフ、、いいぞ。
呆気に取られたその顔もまた一興』
なんなんだ、こいつは。
男は苛立ちと疑問という感情と理性を脳内でフル回転させていた。
『無駄だ、貴様には理解できんだろうからな』
なんだ、見透かされているのか。では、、
「おまえは何者だ?なぜ俺はここにいる?
死んだはずだが。」
正直に尋ねた。わからないことは聞くのが一番だ。男には柔軟な素直さがあった。
『ふむ、質問するその素直さは評価できる。
やはりわしの期待に応えてくれそうだ。
さて、、わしは《死神》それ以外名乗る名はない。
貴様はわしの暇潰しと実験のため、霊魂を地獄と現世の狭間にあるこの空間に連れてきた。』
「実験、暇潰し、、だと?」
嫌な響きだ、なにより老人特有の上から目線が気にくわない。
『そうだ、貴様はわしのために生きてもらう。
拒否すれば未来永劫、地獄をあてなくさまようことになる』
脅し、、じゃないな。そう思わせるだけの凄みがある。
「何をすればいいんだ?」
『なに、簡単なことよ。貴様には罰を与える。その罰を抱え、貴様がどんな人生を送れるのか見てみたいのよ』
罰?なんだ、生き返る代わりに何かハンディキャップを負うということか??
『そうだ。
貴様に与える罰は、、
リスクを負うことだ』