嬉しくない呼び出し
騎士団。
正式名称は王国鳳凰守護騎士団。
言わずとしれた王国の最強戦力たちが集まる組織だ。
その影響力は強く広い。
王国に害となりうる者の排除、排斥のためなら、あらゆる手段を使うとまで噂されている。
そんなとこから目をつけられるなんて、、。
いきなりつまずいた気分だ。
「ち、ちなみに、、なんてお達しだったの?」
恐る恐る聞いてみる。
「はい。
『地獄帰りは王国に害となる可能性がある。
騎士志望の者は技量を試す意味でも見定める意味でも《確認》するように。有益な結果をもたらした者には報奨を与える』と」
なに、それ!?
え、また腕試し?!
報奨ありって、本気でヤバイやつだよ。
てことはこれから狙われ続けるってこと!?
僕前世でなんか悪いことした!?!
『、、、いろいろしたな、すまん相棒』
お前ののせいか!!
くそぅ、、、罰ってこうゆうことか、、。
「そ、それでお手合わせ願えますか?」
少女が問いかけてくる。
口調はおどおどしてるのに、グイグイくるな。
見た目に反して好戦的なのかな?
報奨ってそんなに良いものもらえるのかな?
キーンコーン、、
チャイムが鳴る。
まずい!入学式が始まる!!
「じゃ、じゃあ放課後、体育館裏で待ってます!」
そう言い残し、少女が先にその場から急いで立ち去った。
「違う意味なら嬉しいんだけど、全く嬉しくない。こんなのが僕の人生初の女の子からの呼び出しとはなあ、、」
がっくりと肩を落としつつ、入学式会場である体育館へ駆け出した。
はあ、、これから大丈夫かな、前途多難だ、、、