ギルド戦3
先に動いたのは”風のささやき”というギルドの方だった。
数で不利な以上、各個撃破しかないと踏んだのだろう。
先行している”紺碧の猟団”の1PTを2PTで挟み撃ちに攻めようとしていた。
本来なら”紺碧の猟団”側はやられてしまうのだろう。
しかし、彼らは違った。
先頭に立っている、大柄な女性に向かって矢が放たれる。
彼女は携えた大剣を一振りする……
その剣圧だけですべての矢が地に落ちる。
あれって、アリなのだろうか?
女性が何かを叫ぶと、大きく飛び上がって切りかかる。
草むらで次の矢を準備していた男は、急に現れた大女に驚く。
それも一瞬、振り上げた大剣で袈裟斬りにする。
女性はニヤリと笑うと、次の相手に駆けて行く。
それは不利な状況というよりは、蹂躙しているようにしか見えない。
やがて、勝てないと思ったのか”風のささやき”達は逃げるように走り始めた。
女性はそれを満足げに見やると、仲間達に何か指示をしている。
「いやぁ、一方的ね。」
「本当ですね、勝負になってないというか……」
これが最強のギルドの強さなのだろうか。
「うわぁぁ!」
悲鳴のような声が近くで聞こえる。
双眼鏡を外すと、先ほどの生き残りの男がこちらに走ってきている。
「ちょっと、どうするんです?」
「さあ?」
そんなやりとりをしている間も、男はこっちに近づいてくる。
「てめぇら邪魔だ! ブチ殺すぞ!」
これはよろしくない雰囲気のような……




