初めてのID3
「どうするんだ?」
「敵の近くで”ウォークライ”を使って、私の方に逃げて来るだけでいいよ。」
それを聞いた彼は、きょとんとした表情で マジで? と言いてきた。
「本当にそれだけでいいよ、お互いこれでダメージを受けずに済むから。」
「分かった! お前を信じるからな!」
そう言って彼は、ゆっくりと敵に近づく……
索敵範囲内に入った瞬間、近くのモンスターが反応する。
「”ウォークライ”」
彼がスキルを発動した瞬間、近くにいるモンスター全てが彼めがけて走ってくる。
「早くこっちに!」
「おうよ!」
狭い通路なだけあって、綺麗に一列に並んでいる。
後は――
「”ピアシングシュート”」
”グ¥%ゲ&!”
放った矢はモンスター達を貫通して飛んでいく。
”ピアシングシュート”
攻撃力は通常攻撃と変わらないが、敵を貫通する効果を持つスキルだ。
このように遮蔽物が少なく、狭い場所ならば殲滅効率は高い。
”うん、いい判断だ。”
腰に下げたスマホから、ユキさんの賞賛が聞こえた。
3度目のピアシングシュートで、モンスター達は消滅する。
私は安堵して弓を下した。
「なんか、お前だけに任せちまったみたいで悪いな。」
「大丈夫、ボスでは頑張ってもらうから♪」
「任せとけよ!」
ボスでは盾として彼には頑張ってもらわなければならない。
そのためには少しでも消費は抑えておきたい。




