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決別3
「おい、大丈夫か?」
「――大丈夫。」
口ではそう言ったものの、立ち上がれない。
コイツに助けてもらってる事自体が嫌なのにどうにもならない。
「お前だってほんとは嫌なんだろ? そんな――」
頭が痛い。
もうこれ以上聞きたくない……
眩暈と頭痛の中、無理矢理田辺の腕から逃れた。
「なんだよ、お前も俺を拒否するのかよ。」
「ん……?」
「やってられねぇよな、ゲームでも現実でもフラれてさ。」
ゲームでも……?
後半はあえて聞かなかったことにするとして、今ゲームと言ったのか?
「何不思議そうな顔してんだよ、俺だってゲームくらいするさ。」
脳裏に卍エクスカイザー卍の顔が浮かぶ。
いや、そんなまさか……
「俺としたことが、VRだからって現実と混同しちまったよ。」
「……」
あぁ、やっぱり、彼なのだ。
何も言葉が出てこない。
感情だけが自分の体の中で渦巻いている。




