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冒険の始まり2
「これで――5体目!」
私の放った矢が、最後のスライムに止めを刺した。
「やったな!」
そう言って、彼は両手を強く握ってきた。
まるで現実のように、ほんのりと体温が感じられる。
私は少し恥ずかしくなって、顔を背けた。
「HP減ってますし、ポーション呑んだ方がいいですよ!」
「ポーションって……さっきもらったコレか?」
そう言って彼は、バックから先程のライフポーションを取り出す。
真っ赤な色で、実に飲みにくそうだ。
お互い無言で見つめあう……
「お、お前もHP減ってるよな?」
私はその問いに頷く。
大体何を言いたいのか予想がついたので、私もバックからポーションを取り出した。
「せーので行くぞ? せーの!」
『ごくごく!』
二人同時にポーションを飲む。
――ん? これは意外と……
「甘くて美味しい……」
「見た目はアレだが、普通に美味いな!」
「ふふふ……」
馬鹿みたい。 馬鹿みたいだけど……
「あははは!」
二人で馬鹿みたいに笑った。




