魔方陣完成 聖鍵合体対死霊合体 ー14ー
「何よあれ……気持ち悪いわね」
合体したアンデッドに近付くにつれ、その姿が正確に見えてきた。今ではデウスカイザーの倍の大きさ、四十メートルまでになり、周囲の建物だけでなく人間達までと飲み込んでいく。それ魔方陣の範囲まで広がろうとしている。
それだけではなく、魔方陣から召喚される魂を吸収するためなのか、地面に根を張るようにし、動く様子はなく、巨大な大木のような形になっていた。その表面は無数の苦痛で歪めた顔が浮かび上がり、悲鳴や助けを求めながらも瘴気を吐いてるのだ。
「人面樹みたいだな。この瘴気はそれを消さないためだろう。魔方陣も継続時間があり、過ぎるとアンデッド達は消える。魔方陣から噴出している魔力が低下しているからな」
店長は空から魔方陣を分析すると、魔方陣の文字が消えていこうとしている。魔方陣が完成すれば、術者を倒しても消える事はない。だが、永遠に消せないというわけではない。時間の経過により魔方陣は消え、アンデッド達は消滅する。
それをさせないための瘴気であり、魔方陣が消えるとしても、その時間がいつなのかも分からない。
「そんなの待ってられないわね。これの制限時間もあるんだから、攻撃を仕掛けるわよ」
デウスカイザーの稼働時間は十分程度。魔方陣が消える時間には間に合わず、瘴気を吐き続けるのならば短時間で倒すしかない。
「なっ……合体を邪魔するのは男のロマンが分からないようだな」
合体を阻止するために魔法を放った人間や魔族はいたが、防壁に阻まれている。
「うるさいわね……そんなの待ってる間にこっちの合体が解けるわよ。合体を守る防壁もこっちの攻撃で打ち破れるでしょ」
しかし、人間達の魔法に対しては何の反応を見せなかったのに、デウスカイザーの接近に合体アンデッドは動き出した。巨大化を止め、枝が伸びるようにデウスカイザーに黒い物体が迫る。それは槍のような鋭い物ではなく、巨大な魔獣の顔。
「マキナ、アンタの魔法を使わせてもらうわよ」
デウスカイザーと一体化したのは店長だが、エリスともリンクしており、魔法を利用した行動はエリスに託していた。
デウスカイザーの右半身メインは空竜であり、左は海竜。胸の竜の顔は二つの竜が一体化している。
店長はエリスの考えを反映し、左腕に備わった海竜の甲羅を盾として、そこからマキナの補助魔法と回復魔法によって強化し、防ぐだけでなく、回復魔法が施されていたおかげで魔獣の顔を消滅させる事が出来た。




