その11 カーミラに突撃取材!
カーミラ「うむ? なんじゃ我が君か。我になにか用かの」
リュウト「ああ、今度はカーミラ宛に質問が届いてな」
カーミラ「くくく、そういうことか。我としては我が君と甘いひと時を所望したいところじゃが、二人きりの会話ならばそれもよしじゃの」
01.貴方のお名前とその由来は?
リュウト「まずは名前とその由来からだな」
カーミラ「うむ、名前はカーミラ=エルブレストじゃ。由来はのぉ・・・」
リュウト「まぁ、わかりやすいのはほかの連中もだいたい同じだしな」
カーミラ「カーミラなど女吸血鬼の代表的な名前じゃしの。エルブレストには特に深い意味はないようじゃぞ。ただ、王族らしく長くてわかりにくく覚えづらい名前をということらしいの」
リュウト「わ、わかりにくくて覚えづらいってまずいんじゃ」
カーミラ「普段はカーミラだけでエルブレストなど本編中では数える程しか出てこんからの。別に覚える必要も覚えられる必要もないということらしいのじゃ」
リュウト「そういうものなのだろうか?」
02.性別、生年月日、年齢、血液型は?
リュウト「じゃあ、次は性別は・・・いい加減いいか。生年月日、年齢、血液型といってみよう」
カーミラ「誕生日は10月31日じゃの。理由は言わずもがなといったところじゃが」
リュウト「こ、これまたわかりやすい日付が・・・」
カーミラ「年齢はの約8万才と言ったところじゃの。バンパイア族としてはまだまだ若い部類に入るのじゃ」
リュウト「まぁ、どうも初代竜神がいた頃から生きていそうな人もいたぐらいだしなぁ」
カーミラ「血液型はコウモリ型のバンパイアウィルス混入タイプじゃの」
リュウト「・・・やっぱり血液で感染するんだな、バンパイアって」
03.出身、家族構成は? ご職業などあればそれもどうぞ。
リュウト「次は出身、家族構成、職業なんだが・・・悪い」
カーミラ「うむ? 何を謝るのじゃ? おお! なんとなくわかったがの。くくく、まずは出身だがバンパイアの王都バランシュラトじゃな。その後幼き頃はバンパイアの隠れ里の方にも行っておったが」
リュウト「カーミラもやっぱりあそこにいたのか」
カーミラ「まだ力の弱いバンパイアが隠れ住むにはあそこより安全な場所はないからの。そして家族構成じゃがの、王たる祖父と父と母がおるのぅ」
リュウト「!? カーミラ?」
カーミラ「なんじゃ? 残念ながら兄弟は我にはおらぬぞ」
リュウト「いや、そうじゃなくて両親は・・・」
カーミラ「我が木の股から生まれたとでも思っておったかの? くく、王都にいなかったゆえに勘違いしたのであろう? あの二人はの、気ままな旅の真っ最中じゃ。ざっと三万年ほどの・・・王が変わることなどまずないから気楽なものよ」
リュウト「あの王は死ぬ気配全くないもんなぁ。そもそも不老だし限りなく不死に近いしなぁ」
カーミラ「そういうことじゃ。ということで我の職業もお飾りとは言え姫じゃの。厳密には王孫というやつじゃの」
04.身長、身体的特徴、服装は? 写真などがあればそれもどうぞ。
リュウト「それじゃあ次は身長・身体的特徴・服装だな・・・写真は無理か」
カーミラ「鏡に映らぬはバンパイア族の特徴ゆえにの。写真にも当然のごとく映らぬ」
リュウト「まぁ、そこらへんはしょうがない。何故かレーチェルの鏡にだけは映るんだが、あれは向こうが特殊なんだろう」
カーミラ「うむ、そうじゃの。で身長は176cmとなかなかに長身じゃと思うのじゃ」
リュウト「俺よりも高いからな(170cm)」
カーミラ「なに、我が君も小さいというわけではあるまい。身体的特徴はセミロングの黒髪に赤い目あたりかの? 服装は一般的なバンパイアのイメージで良いと思うぞ。多少改造は加えてあるがの」
05.長所・短所は?
リュウト「次は長所と短所なんだが」
カーミラ「我の長所など決まっておろう? 夜の貴族バンパイアが姫としての優雅な立ち振る舞いじゃ」
リュウト「そ、そうだな。じゃあ短所は?(優雅? カーミラガずれているのか知り合いに王やら姫やら女神やらがいる俺の感覚がおかしいのか、どっちだ?)」
カーミラ「ふむ、短所とな。やはり少々柔軟性に欠けるところではないかの」
リュウト「まぁ、そこらへんは貴族の威厳ってやつの裏返しなんだろうな」
06.趣味・特技などは?
リュウト「それじゃあ次は趣味・特技なんだが・・・そういえば全く知らないな」
カーミラ「我の趣味は月光浴じゃの。大勢でやるようなものでもないゆえに知らぬのも無理はないことじゃ」
リュウト「なるほどな。俺もしばしば似たようなことやるから、その時は誘ってみるか」
カーミラ「う、うむ。それは嬉しいの。そして特技は霧化じゃな」
リュウト「・・・それは種族特性じゃないのか?」
カーミラ「甘いのぅ。ただ霧になるだけならば種族特性じゃが、手だけ具現化など特殊な霧化はなかなか難しいのじゃぞ」
リュウト「ああ、たまにやっていたあれは特技自慢でもあったのか」
07.好き・嫌いな食べ物は?
リュウト「次は好きな食べ物・嫌いな食べ物だな。こういうのは俺はよくわかるんだが」
カーミラ「食事を作るものの特権やもな。我も女ゆえに甘いものも悪くはないが、好きな食べ物といえば肉じゃの」
リュウト「それもレアステーキな。さすがバンパイアと言うべきか」
カーミラ「うむ、トマトが好きなようなバンパイアと我は違うのじゃ。嫌いなものも定番のにんにくじゃな」
リュウト「と言っても鼻を摘めば食べられるレベルだから弱点とまではいかないけどな」
08.好きな人のタイプは? 恋人や気になる相手がいる方はそれもどうぞ。
リュウト「次は好きなタイプらしいぞ」
カーミラ「そ、そうじゃのぅ。まずは強いこと、そして我の顔色をおどおどと伺うようなものでないこと・・・その上で顔が良ければ文句なしじゃの」
リュウト「それはまた基準が高そうだな」
カーミラ「不老のバンパイア族ゆえかもしらぬな。じゃが、ぴったりの者を見つけたから良いのじゃ」
リュウト「そうなのか?」
カーミラ「・・・(なぜそこまで言った気がつかないの? 私はあなたの婚約者に立候補したというのに)」
09.吸血鬼にとって吸血とは?
リュウト「次は吸血鬼にとって吸血とはなんなのかだそうだ」
カーミラ「ふむ、嗜好品というところかの。別にしなくて命に関わるものではないのじゃ」
リュウト「そうなのか?」
カーミラ「傀儡を増やす用途や死にかけているときは回復にも使えるが基本的にはそう思って良いぞ」
10.自分が癒しを感じる時や、至福を感じる時は?
リュウト「次は癒しや至福を感じる時だそうなんだが」
カーミラ「そうじゃのぅ、我が君を筆頭にあやつらと共にいる時は癒しじゃぞ・・・似合わんかの」
リュウト「いや、そんなことはないさ。至福の方はどうだ?」
カーミラ「うむ、我が君の血の味は完美でまさに至福のひとときなのじゃ」
リュウト「あ、あはははは。またそのうちにな」
11.何かこだわりは?
リュウト「じゃあ今度はこだわっていることだな」
カーミラ「王族として細かいことは多々あるがのぅ。特にこだわっているのは眷属たちじゃな」
リュウト「眷属? そういえばそんなこと言っていたな」
カーミラ「可愛い奴らじゃぞ? 見た目と実力、両方を兼ね備えねば我の眷属にはふさわしくないのじゃ。あと一匹で千体になるのじゃがのぅ」
リュウト「そ、そうか。頑張って探してくれ」
カーミラ「うむ!」
12.カーミラは一体どこで寝ている?
リュウト「次はカーミラが寝ている場所みたいだな」
カーミラ「ふむ? 我が君は知っておろう?」
リュウト「まぁ、俺はな。だが、一応こういう質問だから」
カーミラ「面倒なものよな。バンパイアの定番通り棺桶・・・と言いたいところじゃが、あれはいらぬ誤解も受けるしの。あまり寝心地が良いものでもないのじゃ」
リュウト「といってもやっていることはやっぱり定番な気がするぞ」
カーミラ「あたっても大丈夫とはいえやはり陽の光は避けたいからの。というわけで今はエルファリア宮殿の地下室にベッドを運んで寝ておるのじゃ。無論、我の私室とは別じゃぞ」
13.今一番欲しいものは?
リュウト「次は今一番欲しいものなんだが、血というのは勘弁してくれよ」
カーミラ「ダメかの? ならば我が君が髪飾りでも贈ってくれぬか?」
リュウト「・・・そんなのでいいのか?」
カーミラ「うむ、高いものなどいらぬのじゃ。これでも王族、金にあかした高価な品など腐るほど持っておる。本当に欲しいものというものはこういうものなのじゃ」
14.悩み事はありますか?
リュウト「ならカーミラには悩み事はあるのか?」
カーミラ「あるといえばあるの。じゃが、それは我が君の周りにいるもの共通の悩みじゃの」
リュウト「そ、そんなものがあるのか?」
カーミラ「うむ、その反応こそが悩みと言えるの」
リュウト「??」
15.ユキとの関係は?
リュウト「そういえばカーミラはユキと知り合いだったみたいだが」
カーミラ「知り合いというほどでもないのじゃ。あれが生まれたばかりの頃に人間に襲われているところを助け、少々生き方と戦い方を教えてやったのじゃ」
リュウト「なるほど、ユキから見れば命の恩人で師匠でもあるわけか」
カーミラ「そこまで大げさなものではないのじゃがの。たまたま目に付いたから助けて暇つぶしがてらに世話を焼いただけなのじゃ」
16.過去「失敗した!」というエピソードと、逆に「嬉しかった!」というエピソードは?
リュウト「次は失敗したエピソードと嬉しかったエピソードなんだが、大丈夫か?」
カーミラ「う、うむ、まぁ話せぬことではないの。失敗は我の幼馴染と結婚の約束などしてしまったことじゃの。まだ幼かったあの頃はまともな奴じゃと思っていたのじゃが」
リュウト「ああ、それを覚えられていてごねられたのか」
カーミラ「やつというよりはその親がの。やつ自身は我の顔色を伺っておどおどしておるだけじゃった」
リュウト「なるほどなぁ。それで嬉しかった方は何かあるか?」
カーミラ「我が君に出会えたこと以上に嬉しきことなどあると思うかの?」
リュウト「いや、それを俺に言われてもな。とりあえずありがとうと言っておくべきなんだろうか」
17.貴方があと数日で死んでしまうとしたら?
リュウト「なんというか結構ピントが外れている気もするが、カーミラガあと数日で死ぬとしたらだそうだ」
カーミラ「基本的に我は限りなく不死に近いからのぅ。寿命も病気もないが死すならば我が君の腕の中で灰になりたいの」
リュウト「そ、それは構わないが、数日間ずっと抱きしめているわけにもいかないだろう?」
カーミラ「我としてはそれでもいいのじゃがのぅ。では、我がそうなったならば残りの時間は全て我が君にそばにいてもらう。そういうことにしようぞ」
リュウト「アキといいカーミラといいもの好きが多いというか・・・まぁ、嬉しいことは間違いないが」
18.この世で一番大切なものは?
リュウト「えっとな、次はこの世で一番大切なものなんだが」
カーミラ「愛じゃ!」
リュウト「あ、愛!? あ、そういえばレーチェルもそんなこと言ったとかなんとか」
カーミラ「あの混ざりものの神と同じというのは気に入らぬがの、我の言う愛は文字通りの男女の愛のことじゃぞ?」
リュウト「・・・え、えっと、次に行ってみようか?」
カーミラ「・・・(鈍い上に臆病っていうのはなんとも厄介ね)」
19.自分を生み出した作者に一言!
リュウト「つ、次は作者に一言だ」
カーミラ「作者にの~、ならば・・・さっさと我と我が君をくっつけるのじゃ! 子供が1ダースぐらい出来ていても良いのじゃぞ!」
・・・なんか僕に一言じゃなくて思いっきり要望を言われたような・・・><
20.最後に、読者の皆様へ!
リュウト「じゃあ、これで最後だ。読者に一言」
カーミラ「そうじゃのぅ。我は再登場こそ時間がかかったが真のヒロインじゃ。我と我が君が幸せになる様子を是非とも見守ってほしいぞ。作者のやつもそなたらが強く押せば動くだろうしの。では、末永く宜しく頼むのじゃ」
リュウト「ふぅ、やっと終わったってところだな」
カーミラ「のぅ、我が君は我と一緒にいるのはそんなに嫌かの?」
リュウト「いや、そういうわけではないがこういうことは慣れていなくてな」
カーミラ「なるほどの。我も慣れているわけではないのじゃが。これも我を意識しておるということじゃな。ならば良しとしておこうの。では次のやつを読んでくるゆえに我が君はここで待っているが良い」
リュウト「・・・なんで今回は質問者はずっと俺なんだろうな?」




