秋葉系新ビジネス
その男、Nは近付いてきた。
「そのフィギュアすごいですよねー萌えますよね」
「そっそうですよねっ。もう一時間もみとれちゃってるんです」
「ははは、かなりはまってしまいましたね。ただみとれてないで買えばいいじゃないですか。どうして買わないのですか?」
「それが…お金がなくて…このフィギュア10万もするんです。買えるわけありません…」
「そうなんですか………あ、私がお金貸しましょうか? 1.5%だけ利子をつけてくれれば一年後くらいに返していただいても結構ですよ。いや、汚い詐偽などではありませんよ、このフィギュアのよさが分かる人にあえて本当に嬉しいんです。だから協力させて下さい。」
「…ほ、本当ですか?ありがとうございます。本当にありがとうございます。ではお言葉に甘えさせていただきます。今度の給料日で必ず返しますので。」
「いやいや焦らないで大丈夫です。このフィギュアを好きな人に悪い人はいませんからね。」
…このようにしてNはまた契約を取り決めた。
「よし、今日は結構契約を取り決めたぞ。秋葉系の人は誠実だし収入のいい仕事についている。大体言った数字より多めのお金と菓子をくれる。確実な収入が見込めるという訳だ。」
Nのビジネスはより発展し大金持ちになっているはずだっだ……
〜一年後〜
Nはいつものように秋葉原にいた。そこに一人の紳士が近付いてきた。
「ずっとそのフィギュアにみとれてるようですね?実は私も好きなんです。でもどうして買わないのですか?」
「ははは。君、そのビジネスは私も昔やっていたよ。だが見ての通りフィギュアにはまってしまった。もうけた金は全てフィギュアに使ってしまったよ。君もすぐにここから離れた方がいい」
end