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合言葉はさようなら

作者: 白井つき


『さようなら』


大好きな先輩からもらった最後の言葉。


この言葉を貰った次の日先輩は亡くなった。自死だった。


どうして止められなかったのだろう。


私は参列中涙を流すこともなくただひたすら考えた。


バスケ部のエースでいつも綺麗な髪をポニーテールにしていた先輩。


悲しみに追い打ちをかけるように雨が降り出した。


先輩のお葬式には学校から沢山の人たちが参列してた。


涙が出ないことを不思議に思っていたがついに目から雫が1つこぼれた瞬間。


目を閉じ、開くと


「キーンコーンカーンコーン」


学校のチャイムが鳴る。


不思議に思い周りを見渡すととてもいい天気だ。


「ねえ!瞳ってば!人の話聞いてる?」


「あ、ごめん、未来(みく)。なんの話だっけ?」


未来の話よりも、もっと大切なことがあったような気がする。


「だからさ!放課後駅前にできた新しいカフェにパフェ食べに行こうってば!」


「あ、うん!大丈夫!行こう!」


本当に大切なことだったはずなのに何にも思い出せない。


とても重い気持ちを不思議に思いながらいつも通り真面目に授業を受ける。


そして放課後になり、いつも通り部活後、所属しているバスケ部の部室へ向かう。


部室の扉を開けるとそこには私の大好きな亜美先輩が居た。


とても大切なことを忘れていることをまた思い出す。


不安が胸によぎり何となく声をかける。


「亜美先輩、大丈夫ですか?」


「ん?どうして?」


ニコッと可愛くほほ笑む亜美先輩に黒い影のような物を感じた。


「いえ、なんとんなーくです。何か悩んでませんか?」


「いきなりどうしたの?ひとみー!」


「いえ、本当になんとなくなんです。でもとても大切なんです。」


気付くと涙を流している自分が居た。


「え!瞳こそ大丈夫!?」


「いえ、何でもありません。足止めしてすみません。さようなら」


泣いていることが恥ずかしく去ろうとした瞬間頭にあの合言葉が亜美先輩の声で流れる。


『さようなら』


ダメだ!今去っては絶対にダメだ!


「お願いです。なんでもいいんです!亜美先輩何か悩んでますよね!?」


わたしの気迫のせいなのかなんのわからないが亜美先輩も泣き出した。


「あーあ、後輩の前ではかっこよく終わりたかったのに...。」


すると亜美先輩は今悩んでいる家庭のことを私に話してくれた。


話しが終わった頃、外は真っ暗になっていたがお互いの気持ちは晴れやかだった。


『さようなら、またね』


瞳はホッとした気持ちになり安心して言葉を返した。


『さようなら!また明日!』







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