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幸奈の加入条件

 翌朝、いつも通りにきららから弁当をいただいて学校に向かう。いつもきららに弁当を作ってもらってばかり。そろそろ自分で作れるようにならなければ。きららも高校に入れば時間が無くなる可能性がある。それまでには自分で作れるようにならなければならない。


 学校についたので靴を履き替え教室に向かう。授業が始まるよりかなりはやい時間の登校になる。


 きららが早起きで登校もはやいから弁当を渡されるのも早いから俺は基本かなり早くに登校をしている。最近は例外も多かったが。


 教室に入ると最近は恒例の幸奈がいた。


「おはよう、悠斗くん」


「おはよう、幸奈」


 挨拶をして自分の机に荷物を置いていると、幸奈が近づいてきた。何か用だろうか。


「どうした幸奈?」


「今日の放課後、お話があるんだけど」


 謎の圧を感じる。何か怒ってるのか...?俺は何か悪いことしただろうか。


「お、おう」


「前みたいに逃げようとしないでね?」


「逃げない逃げない、心配するな」


 こういう風に行ってくるあたり何か怒ってそうだな...。


「じゃあそろそろ人も来ることだし、私は戻るわ」


「おう」


 イヤホンを付けて退屈な授業が始まるのを待つ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 授業も終わり、放課後。幸奈に言われたので校門で待つ。昼は相棒と幸奈と3人でいつものように食べたのだが、その際はいつも通りの幸奈であったが。


「待たせたかしら?」


「いや、特段待ってはないぞ」


「じゃあダンジョンに行きながらお話をしましょう」


 ダンジョンに行くのか?まぁ構わないが。


「わかった。それで、話ってなんだ?」


「昨日の午前、どこにいたのかしら?」


「昨日の午前は10時まで家で、その後は札幌支部にいたな」


 探索者協会札幌支部は札幌支部と略されることが多い。


「札幌支部で一緒にいたかわいらしい子は誰かしら?」


「パーティーメンバーだな。...ん?」


 なんで昨日美佳といたって知ってるんだ?


「そう...」


「なんで昨日の事知ってるんだ?」


 またつけられてたのか...?


「たまたま札幌支部に換金に行ったときに見かけたのよ」


「なるほど」


 基本札幌の探索者は札幌支部で魔石を換金するから確かにあり得る話だ。


「ダンジョンについたし...続きは狩りをしながら話しましょうか」


 続きがあるのか。改札を通ってダンジョンに入る。


「今日は何層に行くのかしら?」


「10層で構わないだろ」


 今日はそれほど闘いを求めてきているわけでもない。適当な階層で問題ないだろう。


「わかったわ。手を出して」


 幸奈が差し出してきた手に俺の手を重ねる。


「いくわよ」


 視界が切り替わる。美佳と飛んだ時にも思ったが、相手主体でワープする際は揺れを感じるな。


「大丈夫かしら?」


「ああ、大丈夫だぞ」


「そう、じゃあ行きましょうか」


 幸奈とともにホブゴブリンを探す。


「話の続きってなんだ?」


「ああ、私もそのパーティーに入れてほしいの」


 ホブを倒しながら幸奈が唐突にそんなことを言う。なるほど...しかしそれは俺の一存では決められない。


 美佳と俺の二人のパーティーだから美佳に許可をいただかなければならないし、パーティーのリーダーは実は美佳になっているのだ。


「申し訳ないが、俺からは何も言えないな」


「もう一人ともお話しなきゃだめかしら?」


「まぁそういうことだな」


「じゃあ会える時に連絡を頂戴」


「おう」


 一応美佳に確認しておこうか。最速だと日曜日になるだろうか。


「また一匹来たわよ」


「おう。『深淵弾』」


 幸奈の指示に従って一匹のホブゴブリンを討伐する。しかし、ホブゴブリンを一撃で倒すことができるようになったとは言え、まだまだ幸奈の力の底は見えない。


「強くなったわね」


「ああ、これでも努力は重ねたつもりだ」


 ずっと魔物からステータスを回収し続ける単調な努力ではあるが。


「高校生17人目のBクラス探索者はあなたになりそうね」


 実は今まで高校生でBクラスになったものは17人しか存在しない。皆一度はメディアに露出している有名な人達だ。俺は彼らに並ぶことはできるのだろうか。


「それを目指して頑張るよ」


「そうね、私もそろそろAクラス昇格試験を受けようかしら」


 Aクラス昇格試験を受けるクラスまでステータスの基準を満たしているのか...?つまり全ステータスの平均値が5000を下らないということに他ならないが。


「4人目になるつもりか」


 高校生で今までAクラスに達していたのはわずか3名。もし試験を受けて受かれば幸奈が4人目ということになる。かなりの偉業だぞ。


「ええ、目指すわ。とは言っても、ステータスの基準は大きく超えているからスキルの扱いを間違えなければ落ちることはなさそうなのだけれどね」


 道理で深淵同化を使っても幸奈を超えられる気がしないわけだ。幸奈のスキルは予測ではあるが、ステータスに関してのバフが入らない上に魔法系でもない。その分特定の分野に関してはかなり強力なスキルなのだろう。それをうまく扱えればまず負けはないと、そういうことだろうか。


「今日はこれくらいにしておきましょうか」


「おう」


 幸奈と倒したホブゴブリンの数11匹。うち魔石は4つ落ちた。俺と幸奈が2個ずつ回収してそれで終了だな。


 しまった。今日は探索者協会に魔石を換金しに行く予定であったが...。まぁ構わないか。明日行けばいい。


「帰るわよ」


 そういって幸奈が手を差し出してくる。その手に触れた瞬間視界が切り替わる。


「お疲れ様」


「幸奈もお疲れ」


 階段を上り、改札から出るとそこはいつも俺が出入りしている入り口。なるほど、幸奈もここから入ってボスを倒したのかもしれないな。


「じゃあ私は寄るところがあるから、これで」


「おう。パーティーメンバーには話を通しておくからな」


「ありがとう。じゃあ、また明日学校で会いましょう」


「また明日」


 幸奈と別れ、家に帰る。しかし、美佳になんて説明をすればいいんだろうな?


 


 

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