敵意
少し立て込んでいて投稿が遅くなりました。
今週末のどちらかは美佳とパーティーに関しての話をするとして...。どちらかは自由な日となる。その日は15層までの攻略に向けて費やすとしようか。ゴブリンリーダーでさえも単独で潰しえる魔法を手に入れたのだ。攻略に乗り出すのも悪くないだろう。
とりあえず今日の狩りは終わって帰宅するところだ。ステータスも大して変わりないだろう。入り口までワープし、とくにステータスも確認せず改札から外にでる。
いつものあまり人が多くない少し寂しい道を歩いて帰っていると、先の方に1人の女子高生が歩いていることに気が付いた。
このままいくと彼女とすれ違うことになるわけだが...。彼女からはなぜか不快なオーラを感じる。
この感じは一体なんだ?気をしっかりたもたなければすぐにでも彼女に魔法をとばしてしまいそうなほど不快だ。だが、そんなことを敵意すら向けてきていない人にするわけにはいかない。
彼女に気を割かないようにして歩かねばなるまい。
「あの、すいません」
なんてことだ。まさか当事者から声をかけられることになるなんて。
「なんでしょう」
必死に引きつりそうな表情を抑えながら返答する。
「この近くにダンジョンの入り口があると思うんですけどどこかわかります?」
用は道を教えてほしいということだろう。
「この先をまっすぐ行って、左に曲がった先にありますよ。すぐ近くです」
作り笑いを浮かべ、彼女に道を教えておく。早くいってくれないだろうか。
「ありがとうございました!」
彼女はそう言ってこの場を去ろうとする。いや、もう彼女とは会うことはないなら聞いてみるべきだな。
「待ってください」
「はい?」
俺の気配感知は未熟でそれに俺が今感じているものは気配感知によるものなのかはわからないが、なぜかこういう確信があった。
「あなた、本当に人間ですか?」
彼女が人間ではないという確信が。
「な、なにを言っているんです?」
俺がこう聞いた途端に彼女は顔を青ざめさせ、うろたえ始める。
「図星か?」
もし人間でないのであればわざわざ敬語を使う必要もない。
「シルフィーナ!あれをお願い!」
彼女が何やら叫ぶと、彼女の周りに風が凝縮されていく。人間じゃないなら危害を及ぼす前に葬らないといけない。
「『深淵の槍』」
俺の放った深淵の槍は風に弾かれ消滅する。どんな防御力してるんだあれ。Cクラスの魔物にでも傷を与えられるレベルの威力のはずなんだが。
風が一層強くなり、こちらに凝縮された風が飛んでくる。
「『深淵防壁』」
魔法で風を防ぐが、魔法を解除すると、先ほどの女子高生の姿は見当たらなくなっていた。
逃げられたたか。もし彼女が魔物であったならこれは大きな事件になりかねないが...。しかしまだ彼女から直接魔物だと言われたわけでもない。俺の早とちりだったかもしれないな。
とりあえず帰ろう。
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そして金曜日の狩りの後...。ステータスがかなりの上昇を果たした。
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名前:神宮寺 悠斗
レベル:20
ステータス:攻撃力 768
守備力 768
魔力 768
知力 768
精神力 768
速度 768
スキル:<固有:深淵魔法>
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オール1000に向けてかなり近づいただろうか。うまく行けば今週中にオール1000に到達することができるかもしれない。
もしステータスがオール1000をこえたらBクラス登録試験を受けようと思う。深淵魔法はかなり強力な部類の能力だし、十分に合格の可能性があるだろう。
改札から出て家に向かって歩く。あの時あった女子高生にはあれから会っていない。まぁ今更人間だっていわれて出てこられても気まずいし、魔物であったとしてもあの強さなら民間の被害は避けられない。出てこないに越したことはないだろう。
家に着くと、いつも元気なきららが出迎えてくれた。
「お帰りお兄ちゃん! お風呂とご飯どっち先がいい!?」
今日はダンジョンにいっていたし、先に風呂だな。
「ただいま、きらら。先に風呂かな」
「了解! もう準備できてるから先入ってて!」
きららはすでに準備しておいてくれたらしい。ありがたいことだ。
風呂から上がってきららが風呂に入った後、俺は夕食待ちでニュースを見る。
『女子高生プロゲーマー、ここなっつの挑戦』
そんなタイトルが付けられた特集ニュースだ。どうやら女子高生にしてプロゲーマーであるらしいここなっつは日本でもかなり上の順位に入るFPSプレイヤーらしい。
俺はFPSなどのゲームはあまりやらないからよくわからないが、アクティブユーザーが全世界で500万人近くいるゲームでのプロなのだからそのすごさはわかる。
『配信もしてます! ぜひ見に来てくださいね!』
特集の最後で本人からの告知が入る。しかし、この声、どこかできいたことがあるような気がするが...。誰だったか...。
「お兄ちゃん! あがったからそろそろご飯だよ!」
俺はテレビを消して、テーブルに先についておく。きららが大皿を持ってくる。その上に乗っていたのは唐揚げだった。
「ずいぶんと揚げたんだな」
そこそこ大きい唐揚げが20個ほど。かなりの量だ。
「鶏肉が余ってたからね。使い切っちゃおうかなって」
「そうか。好物だし、喜んで食べさせてもらうよ」
唐揚げと米を食べ終わり、部屋に戻ると一件の連絡がスマホに届いていた。
『パーティーの件と、その初探索は日曜日でよろしいでしょうか?』
美佳からの連絡だった。どうやらパーティー登録は明後日に済ませるつもりらしい。
『わかった。集合は?』
『いつも通り10時頃に迎えに行きますね!』
と、いうことだった。そういうことなら明日のうちに上げられるだけステータスを上げてしまおう。




