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講義的昼食とシュークリーム

実はTwitter始めたです。きょーみある人はぜひ、@rrks_opを見に来てくださいな。

 あの後も幸奈への質問責めは続いていたようで、結局授業が始まるまで終わらなかったようだった。人気ものは俺みたいな日陰ものと違って大変だな。俺のところには1人も質問に来なかったのにな。


 そして昼休み。相棒は問題なくこっちに来ることができるだろうが、幸奈はこっちに来れるのだろうか。なんかまた人に囲まれる気がするが。


 幸奈の方を見ると案の定人に囲まれていた。これは無理そうだなと思って相棒の分の席の用意をしていると、幸奈が人を振り切る声が聞こえてきた。


「ごめんなさい皆さん、今日はあの人とごはんを食べる約束をしているので。」


 その一言で周りの人は皆だまってしまった。そうか、幸奈、えげつないことしやがるな。探索者としてのオーラというか、殺気のようなものをだしている。周りには剣呑な何も言えない空気ができた。


「ごめんなさいね、悠斗くん。またせたかしら?」


 そのオーラを出したまま、堂々と俺の方に来た。よくやるよ、まったく。


「まだ昼休みも始まったばかりだし、待ってないさ。」


 そこに破天荒な人がもう一人。


「おや、かの有名な三島さんじゃないか。僕の相棒に何か用かな?」


 相棒が来た。相棒のそのコミュ力、尊敬するよ。


「悠斗くんの相棒さんね。今日から私も一緒にご飯を食べるわ。よろしくね。」


 相棒がこっちを見てくる。俺が誘ったわけじゃないからな?


「なるほど。しかし、僕がいるが構わないのかい?」


 相棒が自分がいると嫌かどうか聞いている。まぁ立場が違えば俺も同じことをするがな。


「ええ、構わないわ。悠斗くんと仲いい人とは仲良くしたいもの。」


「なるほど、それなら僕はかまわないよ。」


 相棒ならきっと幸奈とうまくやれるだろう。見た目以外は俺に似てるしな。


「話がすんだなら食べるぞ。」


 皆弁当だな。相棒は今日も姉に作ってもらえたらしい。


「皆手作りなのね。皆自分で作ってるのかしら?」


 幸奈も気になったらしい。


「俺は妹が作ってくれてるぞ。」


「僕は姉だね。」


「あら、皆女の子の兄弟がいるのね。私も妹に弁当を作ってもらってるわ。」


 幸奈もか。


「ちゃんと感謝しないとな。」


「そうだね。」


「ええ。」


 その後は相棒と二人で幸奈の探索者の経験談を聞きながらごはんを食べた。


「トラップで警戒しなきゃいけないのは20層辺りからね。あのあたりは即死しかねないトラップがあるわ。」


 なるほどな。トラップに対する知識は俺と相棒はまだ低い。その知識は探索者として今後絶対に必要になるからな。しっかり聞いておかないと。


「ソロだとどうなるんだ?」


「ソロだと10層から警戒するべきね。あそこの麻痺毒のトラップは下手すると一日動けないわ。」


 ふむ。そういえばこないだのセーブポイントにワープするやつ、あれは麻痺してても使えるのか。


「ポイントワープは麻痺してても使えるのかい?」


 あれはポイントワープというらしい。札幌にいて初耳なのは少し学がないかもしれないな。


「ええ、使えるわ。いい着目点ね。ソロの場合トラップに引っかかったらすぐにセーブポイント...というかダンジョンの入り口に戻った方がいいわ。」


 どうやら使えるそうだ。しかしそれだと進んだ分がリセットされてしまうからな。なるべくトラップにかからないようにするしかないな。


「なるほどね。それはいいことを聞いたよ。」


「全くだ。」


「役に立ったならよかったわ。ほかに何か聞きたいことはないかしら?」


 そうだな...。聞きたい話は山ほどあるが...。


「いや、もうすぐ昼休みも終わるからな。俺はもう大丈夫だ。ありがとう。」


「そうだね、僕も戻らないといけないし。今日はタメになる話をあるがとう。」


「そういえばそんな時間ね。今度はまた来週かしら?」


 どうやら幸奈はまた来週も教えてくれるそうだ。ありがたい限りだな。


 相棒もかえって幸奈も自席に戻った。戻ったとたんにクラスメイトに囲まれて大変そうだったな。もうすぐ授業も始まるのにけったいなことだ。


◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇◇


 授業が終わって放課になった。幸奈はまた囲まれていたので今日は付けては来ないだろうと思いつつ、下駄箱へ向かう。ああ、そういえば今日金曜日だから明日は学校ないのか。いい気分で家に帰れるな。


 とりあえず学校を出て普段とは違う方向へ向かう。あっちにはうまいシュークリーム屋があるからな。昨日きららの為に買いに行くと決めたわけだし。


「久しぶりだな。あのシュークリーム屋に行くのも。」


「どのシュークリーム屋かしら?」


「...驚いた。幸奈か。一体いつからついてきてたんだ?」


 気づくと幸奈が隣を歩いていた。気配を消すのがうますぎる。


「ちょっと前からよ。ところでどこのシュークリーム屋に行くのかしら?」


 圧が強いんだよな...。


「少し先にいったところにある個人のお店だよ。あそこはお気に入りなんだ。」


 昔、きららと一緒によくいったな。高校入ってからはあまり行けてないし、また今度一緒に行けるといいんだが...。


「あーあそこね。私もよく行ったわ。久しぶりに私も行こうかしら。」


 幸奈もよくあそこに行っていたらしい。少し高いが大き目のシュークリームで食べ応えがあるものですこしお得に感じるし、やっぱりみんな行っているのだろう。


 少し雑談しながら歩いてると、すぐに店の前までついた。やはり変わってないなここの景色は。店の中に入ると、これまた変わっていない...いや、少し老けた店主がなにやら作業をしていた。


 何を頼もうか商品の表を見ていると、店長さんはこちらに気が付いたようで、声をかけてきた。


「おや、懐かしい二人が一緒に来るなんて、珍しいこともあるもんだね...。」


 どうやら顔を覚えてくれていたらしい。もう2年は来てないのにありがたいことだ。


「お久しぶりです。覚えていてくださったんですね!」


 幸奈が店長さんに声をかける。うれしそうだし、俺は邪魔しない方がいいな。


「そっちの坊やもおいで。」


「もう坊やじゃないですよ...。お久しぶりですね。」


 まさか及ばれになるとは。まぁいい。別に幸奈も気にしてなさそうだ。


「二人とも今日は何を買いに来たんだい?」


「じゃあ私は普通のシュークリームとイチゴシューを二つづついただけますか?」


「俺は普通のシュークリーム2つとチョコシューを2つ。」


 ここの店の良いところは普通のシュークリーム以外の味付きも普通に売っているところだな。きららはチョコシューが好きで、ずっとこれだけを選んでた。


「はいよ、二人とも、少しまってな。」


 店主さんが用意してくれている間に少し幸奈と話す。


「妹さんとよく来てたんだったか?」


「ええ、うちの妹の...。そういえばお礼状は...まだ読めてないわよね。ななかっていうの。出来のいい妹よ。」


 そうか。ななかさんな。覚えておこう。帰ったら時間もあることだし、感謝状も読んでおこう。


「いい名前だな。うちも出来のいい妹がいて助かってるよ。甘えてばかりじゃいられないけどな。」


 きららの事を考えてると少し頬が緩む。いい子だからな。


「あなたってそんな顔できたのね。」


「ん?」


 変な顔でもしていたか...?していたなぁ。


「いや、いい笑顔よ。とっても魅力的だわ。」


「お、おう?」


 なんか急に褒められたが一体なんなんだ?


「若いってのはいいもんだね。はい、お二人さんのシュークリーム。1人あたり1000円だよ。」


 ん?シュークリームはどれも1個300円で系1200円のはずだが。


「店主さん、計算が違うのでは...?」


 幸奈が店主さんに質問する。


「いいんだよ、これで。久しぶりに買いに来てくれた分のおまけさね。それに、お二人とも妹のために買いにきたんだろう?年下にはいっぱい食わせてやんなさいな。」


 どうやら店主さんはきららの好みを覚えていてくれたらしい。そうだな、きららにも少しはいい思いをさせてやらないと。


「ありがとうございます、店主さん。お言葉に甘えさせていただきますね。また近いうちに買いにきますね。」


「私も近いうちに今度は妹と買いにきます。ありがとうございました。」


 そういうと、店主さんは笑顔で答えてくれる。


「またいらっしゃい。先の長い未来の希望たち。」


 

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