なんやかんやでおいしいよね音羽の滝の水
「いやー、お坊さん達は強敵でしたね…………」
「感謝の言葉は?」
「ごめんなさい、すごく助かりました。 ありがとうございました」
ビバ名家のコネ。
ここのお寺を常宿にしている存在から、「やべえ奴が来る!」とお告げをされたお坊さん方は、フィオナが龍華院の当主であること及び監視してるこのわたし以上の適任者がいるのならばこの男をボコして良い、という説得を行ったことで納得してくれた。
「無益な殺生は禁じられてるんじゃねえのかよ」
「君の危険レベルからしたら、有益な殺生になるんじゃない?」
なにも言い返せない。
当然ながら、ある程度のリアクションがあることは想定していたので、想定内といえば想定内だが。
「こいつとっとと、あっちに収納されてくんねえかな」
相変わらず正義の背中で揺られている、彼の相棒。先日、告銘してしまったばかりに、血に飢えてしまっているらしい。
「なら、神を百体討伐す………ごめんなさい」
フィオナの安易な発言とほぼ同時に、境内の鳥という鳥に正義は集られていた。鳥インフルエンザを保菌している鳥がいないことを、祈らざるを得ない。
「発言には気を付けろ、仏は納得してねえみたいだからな……」
「もしかして、京都って君に最も向かない土地なんじゃ」
「今更気づいたか」
告銘し、元気になってしまっている正義の武器とここの相性は、良いというか悪いというか微妙なところだ。ただ、武器が元気になっていなければもっと快適に観光を満喫できただろうというのも事実である。
したがって。
「テロリスト共が悪い」
「それはそう」
今二人が訪れているお寺は、京都の観光スポットしてはド定番な場所である。その歴史もさることながら、御利益があると言われている三筋の滝と、京都を一望できる舞台がこの寺を超人気スポットに押し上げているのだろう。
そんな所なので、当然のように知った顔というか、兼道がいた。
「二人とも、どんな感じ?」
生徒会メンバーが、正義に死ねというジェスチャーをしてきたので、正義は丁重に同じ仕草を返す。
「朝日奈が一身に、神罰と仏罰を受けてる」
「ええ…………?」
フィオナの説明がその通り過ぎて、正義はなにも言い返せない。
微妙な空気が、三人と生徒会メンバーに流れる。
「そ、そうだ! 写真撮る? シャッター押すよ」
「そうだな!」
「そうね!」
「ナチュラルに顔と顔引っ付けて写真に写ろうとしてそれでカップルじゃないって言い張るメンタルが謎だけど、ハイチーズ!」




