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武将は美少女という風潮

「ということで、夜襲です。 寝込みを襲って、焼き討ちしましょう」


※世界遺産です。


「あんな腐れ僧侶どもが燃えたところで、なんら被害はないどころかむしろ世のため人のためなので、じゃんじゃんに燃やし尽くしましょう。 ええ、ええ、それでいいむしろそれがいい!」


なんというか、神内の目はイッちゃっていた。

目指せ、第六天魔王というところか。


「果ては天下統一、宣教師を重用して……美少女になって…………ぐー」

「ぐー……?」

「いびき、よね?」


ヤマトの生徒達は一切慌てることなく、三人がかりで直立不動な神内を回収していった。


「すんません、うちのボス疲労が溜まると織田信長のステレオタイプみたいになるんです」

「あと、仁王立ちで眠るんです」

「ステレオタイプ、っていう割にはニッチな要素混じってなかったか?」


正義の想定以上な面白人間であった。


「なんで、織田信長が美少女に?」

「あー、フィオナ深く考えるな」


そう言えばこいつ、そういうジャンルには殆ど触れないんだった、と正義は思い出す。


「ということで、二時間空き時間ありますんで、体を休めるなりなんなり好きなことしてお過ごし下さい!」

「ヤマトにコンビニなんて便利なものはないですからそこはご了承を!」


コンビニがない──その衝撃の事実は都会っ子達をざわつかせた。



「つーことで、散歩いこうぜ」

「そうね」


体を休めるという発想が全くないのが、正義とフィオナである。

彼らは、むしろ休む方が体が冷えて固まる気がしているタイプなので、動き回っている方が合理的と考えているためである。

正義は、兼道の方に目をやる。

無言で首をぶんぶん横に振られ、なんなら手でも追い払われた。


「ひどくね?」

「愛しの後輩ちゃんに連絡したいんでしょ」

「あー、なるほど」


ならしょうがない。

兼道に暖かい目を向けると、先程よりもはるかに激しい動きで追い払われた。


「散歩って、言っても」

「まあ、学校探検だろうな」


デートスポットなんて上等なものはないですからね、とヤマトの生徒にはきっちり釘を刺された。


「デートじゃねえのにな!」

「ええ! デートじゃないのにね!」


単にリフレッシュの為に、二人っきりで歩くだけなのである。

デートではないのだ。

わざわざ二人っきりになることを選んで、お散歩をしているだけなのだ。


「つーか、流石にもうちょい色気のあるところ選ぶだろ、デートなら!」

「それはそうね…………え、君にそういう感性残ってたの…………?」

「お前は俺をどんなやつだと思ってるんだよ」

「じゃあ、期待してもいいやつなの? なに言ってるか自分もわからないけど!」

「お手柔らかに……。 俺もなに言ってるかまったくわからねえけどな!」


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