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※この作品はフィクションです

「東大寺…………」


ざわつく風紀委員と生徒会達を尻目に、正義は首をかしげる。

聞いたことはある名前なのだが、そんなにざわつく程の寺なのか。


「もしかしてしなくてもキミ、東大寺っていう場所そのもののことが分かってないよね」

「まったくもって」


その通りでしかない。


「フィオナ様、どうかお教えください」

「跪けば、教えてあげなくもないけれど」

「ドラ道ーーーー」

「もう仕方ないなあマサヨシくんはまったくもってクズなんだから」


だみ声で返す兼道。

しかし、結局は兼エモンはではなく、フィオナが答えた。


「まあ、わかりやすくいえば世界遺産ね」

「はあ」

「あと、大仏様」

「ああ、そこか」


正義の脳裏に、大きな仏様の姿が浮かんできた。パンチパーマがトレードマークのナイスガイである。


「バカなこと考えてる顔してるけど、あれ別にパンチパーマじゃないからね」

「え、まじ?」


そして、なぜ考えていたことがバレてしまったのか。


「君って、しょうもないこと考えてるときに右眉がぴくぴくしたり、しなかったりするのよね」

「どっちだよ」


教えないとばかりに、べっと舌を出すフィオナ。正義は、軽く額をこずいた。


「で、君のクセはどうでも良いのだけど」

「どうでもよくねえよ」

「本当にどうでもよすぎるよ。 それ以上の問題があるから。 それも、結局一つに収束するけど」


テロリストをずっと追いかけていた女の目がすっと細められる。


「なぜ、そんなところに?」

「当然の疑問ですね。 今回の協力依頼を引き受けた、ああいえ正直なところ、戦力の支援を申し出たワタクシから、答えるのが筋でしょうね」


神内が、口を開く。鹿角カチューシャも揺れる。ノイズでしかなかった。


「そもそも、顔無しの今回の雇い主は、どういった連中かは当然ご存じですね」

「ええ……狂信者というのも、真面目な信者達には失礼だと思いますけど」

「おや、狂信者ではないと、龍華院君は考えると」


正義の味方の少女は答える。


「神の名を、無断で借りている、テロリストでしょう。 そこに、信仰なんてものは、ない」

「中々に、苛烈ですね。 ですが、まあ、はい。 大きく筋から外れているということはないでしょう。 ただ、奴らが神の名を題目としているところからは、無視すべきではない」


ヤマトの治安組織の主は、沈痛な面持ちとなって。すぐに、もとの顔に戻る。


「神の存在を組織の中核に据える団体が──例えば、そんな彼らと同じような団体が多く存在し。 そして、その団体による組織が、ある種の治外法権を保てるような特権を持っているのなら。 隠れ蓑としては最適と思いませんか」

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