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創作物において遅れてくるのが公権力

二人が無事に鎮静化し、ようやくお互いの顔を見て会話ができるようになったのは、連絡を受けた風紀委員会がようやくショッピングモールに到着した頃だった。


「龍華院、このテロリスト達の顔面がやけに腫れてるのは…………あー、チンピラもいんのか、なるほど」

「何に納得してんだよ、テメー」


おぉ、と公権力に対してメンチを切る正義。

しかし、慣れた風紀委員はどこ吹く風でスルーする。


「四割はお前のせいだろ」

「その通りだ。 残り六割は、オタクらの同僚のこの女の仕業だ」

「だろうよ」


ジュン、と空間を焦がしながらフィオナから炎弾が飛んでくる。


「あ、ごめん。 能力さっきまで使えなかったから、手加減を今できないのよ。 それで、さっきまではわたし史上もっともか弱かった龍華院フィオナさんが、何を何割やたって?」

「すみません」

「……能力消されてたのか?」


そういえば、その説明がまだだった。


関係者、といっても鎮圧に関わった四人と、風紀委員の男が、地面に転がっているテロリスト連中のリーダーの周りに集まった。


「うーーー! うむーーーーー!!!」

「猿ぐつわ、外さないんですか?」

「えーと、お前は、ああ、生徒会は良い。 そこの女子は」

「僕の後輩で」

「俺を襲撃してきた張本人で」

「わたしのファンの」

「前置きひどくないですか!?」


事実しか述べていない。

正義とフィオナは兼道によって、頭をしばかれる。


「なるほど、つまり、この子が生徒会の新入りの、一条勇奈か」

「なんで名乗りもしてないのに、分かられたんですか!?」

「いろんな意味で有名だからな。 それと、佐藤。 お前の後輩をいじる意図は無かったから、その拳を振り下ろすな、過保護が過ぎると嫌われんぞ」


過保護じゃないです、と兼道が宣う。

首をかしげている勇奈以外が、生暖かい視線を向けた。


「それで、話を戻すとだが。 こいつの猿轡を外したら」

「ククッ。 クククッ。 クッククククク!」

「という具合で」

「クハハハハハ! わたしを捕まえた程度で良い気にならないことですねえ! これから、貴様ら愚物どもには想像もつかない、神の御業が起こることになるだろう! はーはっはっはっはっ!」


なるほど。


「訳の分からないことになるわけね」

「そう言う訳だ」


風紀委員の男は、グイっとクハハハハハテロリストリーダーの首を捻って黙らせる。


「ええ……」

「あー、一条は見るの始めてだもんな。 風紀委員は大体全員がこれくらいは普通にやる」

「一番最初に習うのよ」

「ええ…………」


どん引いている一年生を無視して、男は参考人たちの顔を覗き込んだ。


「さて、お前ら何があったかを教えてくれ」


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