良いリアクションするじゃねえか……(by 先輩コンビ)
当然のことであるが、仲間と言っても、誰でも良いというわけではない。
ある程度戦えて、ある程度こういう事態に慣れており、なんなら信頼がおけるものだと、なおよしだ。
そう都合よく、仲間が見つかるわけ、普通はないのだが。
「ということで、こそこそわたし達を付きまとっていた、そこの二人怒らないから近づきなさい」
「あ、あははは……」
「い、いつから、バレてたんですか……」
兼道と、いつぞやの襲撃女である。
「マンション出たときからね。 わたし達のやり取りを聞いてえずいてたので、誰か確信に変わったわ」
「因みに、俺は、お前らってことまでは気づいてなかったけどな」
フィオナのような、訳のわからない直観を正義は持っていない。
「一条勇奈の方の気配が、駄々漏れだったよ?」
「うう……」
イチジョウユウナというのが、この襲撃女の名前なのか、と今更ながら正義は知った。
いちいち襲撃者の名前なんて、調べる習慣ないし。
「そこは、まあ、実習中ということで、何卒多目に見てあげてください」
「わたしは赦すわ。 でも、こいつはどうかしらね!」
「え、なに、俺が断罪する流れなの?」
取りあえず、釘バットをかかげてイチジョウユウナの方を見つめる。おまけに、にやにや笑ってみた。
「ひぃっ! ごめんなさい、すみません、あのときは気の迷いだったんです優しくしてください。 センパイ……私が死んじゃったら…………骨は一条家に…………」
想定以上に怯えたようすを見せて、コメツキバッタのようにペコペコ頭を下げる、おもしろい後輩。
「マサ、やりすぎ」
「俺というか、そそのかしたこいつの方が悪いと思うんだ」
「教唆は立件しづらいから、わたしは無実よ!」
「あははは……短い人生だったな…………ごめんなさい…………ほんとうはもっと……つよくてさいきょうに……なって……左手の封印を解いて……」
だんだん虚ろな瞳になりつつある後輩。
口走ってることも中々に、黒い歴史になりそうなジャンルである。
「はい、そこの二人」
「ごめんなさい」
「やりすぎました、冗談です」
ひとまず、二人増えた。
「本当はもう一人、増やしたいところなんだけど」
「あてが、あるの?」
「あるといえば、あるけど、風紀委員に所属してる身としては、あんまし借りを作らないでおきたいのよね……」
「あー」
おそらく、フィオナが思い浮かべてるのはアパレルの店員情報屋なのだろう。あちらは、裏の世界の住人なようで、近づき過ぎない方が良いと考えているらしい。
(その割には、むちゃくちゃしてたような……)
「なにかいった?」
気のせいだろ、と肩をすくめつつ。
「そっちは、回収できたらで良いんじゃねえか?」
「そうね」
「話はまとまった?」
正義、フィオナ、兼道はテーブルの灰皿を掴む。
「え? え? え?」
「お前ら! 全員おとなしくしろ! これから、我らがボスからのありがたいお言葉…………ぶへあ!?」
顔面に命中。
テロリスト、三匹撃破。




