表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
84/518

84.死にぞこないの映画館

「即興小説トレーニング」にてお題を頂いて書いております。

お題:死にぞこないの映画館 必須要素:女使用不可

 知る人ぞ知る映画館がこの近くにある。

 見た目はこじんまりとした地味な映画館で、上映作品も至って普通。

 ただし、入館には制限が設けられている。


「あーごめんなさい、こちら女性は入館不可なんですよ」


 ここはネット予約というものはなく、全てが受付で手続きを済ませなければならない。

 俺の前で並んでいた男女のカップルは「えー」と文句を垂らしつつ、受付のにこやかスマイルに圧倒されてすごすご帰っていく。

 次はいよいよ私の番だ。


「はい、それでは座席をお決めください」


 特に身分証を出すこともなく、すんなりとチケットの発行が済んだ。

 指定のシアターまで向かう途中、私は辺りをキョロキョロと見回してみる。


「なるほど……」


 なぜだか私はにやりとしてしまった。どうやら私と同じようなことを考える輩は少なくないようだ。むしろその逆が珍しいくらいである。

 膝上まで伸ばしたスカート。カーディガン越しから見える不自然な胸のふくらみ。ツインテールやポニーテール、長髪がやや多いか。

 そう、男性のみの映画館であるにも関わらず、ここには女装をする男性ばかりであった。


「だが、甘いな」


 すね毛処理ができていない者やウィッグがずれている者、所々完成度が低い輩ばかり。

 その点私は完璧だ。毛の処理もした、化粧もぬかりない、裏声だってなんのその。いまの私は、どこからどうみても女子である。


 さあ、この姿で今日も映画を楽しもうではないか。


 数か月後、何か問題が起きたのか、この映画館は潰れていた。

 折角の貴重な場が!

 仕方がないので潰れそうで潰れそうにない、長く続いている死にぞこないの普通の映画館で女装をすることにした。

 これはこれで楽しかった。

無理やりお題を消化していくスタイル。

お題の存在を最後まで忘れてしまうのはよくない。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ