113.間違った僕
「即興小説トレーニング」にてお題を頂いて書いております。
お題:間違った僕 必須要素:予想外の展開
僕は選択をよく間違える。
右を選べば左が正しく、バスを使おうと思えば歩いたほうが早かったり。
いつもいつも行動が裏目に出て、結果選んだ先が苦労や間違いばかり。
もう、こんなのいやだ。
「好きです、付き合ってください」
人生にはモテ期が三度訪れるというが、まさにいまがそれなのだろうか。
クラスの女子から手紙を貰い、文面には告白が綴られていた。
そしていまも、違うクラスの女子から直接想いを伝えられた。
「返事は明日でいいから!」
赤面して女子が去ると、僕はやれやれとわざとらしく首を傾げる。一生に一度はやりたかった仕草である。
さて、どうしよう。
同じクラスの女子をA子、違うクラスの女子をB子とする。
見た目の好みは間違いなくB子であるが、性格がまだわからない。その点A子は同じクラスであるためある程度はつかめている。活発ではあるが穏やかで、よく彼女の周りには人が集まっている。容姿もけして悪くない。
そう考えるとA子一択ではないかと思えるが、ここで僕は一度考えを改める。
僕はいつも、選択を間違える。
もしもA子を選んだら? 相性が最悪ですぐに破局なんてこともありえる。しかも同じクラスだと噂なんてあっという間に広がる。きっと女子からの視線は冷たくなるだろう。
ならB子か? 正直僕にとっては初対面なのでどこで僕に惹かれたのかまったくわからない。
だが、きっと上手くいくかもしれない。知らないからこそ気を遣い合い、徐々にお互いを知ればいい。相性も抜群なんじゃなかろうか。
最初に選ぼうとしたのはA子。だが、ここであえてB子に変えてみよう。
いつも最初に選択したものが悪いんだ。ならばその逆を選べばそれが最善に違いない。
……でも、A子とも付き合いたい。B子とも付き合いたい。
………………
「さよなら」
「二度と顔見せないで」
数日も経たないうちに二股がばれてしまい、僕は女子から総スカンをくらうのであった。
結局何を選んでも間違ってしまう僕でした。
言うほど予想外だろうか。
詰みゲー。




