模擬戦をみる
あっという間に3時間が経ち、部屋の扉がノックされた。
学園の資料によれば、制服は無いとのことだったので華美すぎない普段着を確認して待っていた。
能力操作に関して、メモが出来るように筆記用具を持って行くことにした。
建物案内図も見ていたので、ある程度の位置把握を行いながら、それでも自信が無かった為先生とはぐれないようについて行った。
少し歩き、ついたのはスタジアムのように天井が無い場所の、椅子が並んだ観戦席だった。
先生はスタジアム中央で生徒達に今回の模擬戦について説明しているようだ。
途中で生徒達が一斉にこちらを向いて驚いたが、一応お辞儀をして様子を見ていた。
貰った資料によると、模擬戦は基本開かれたもので見学することが出来、希望すれば対戦相手以外立ち入りは無いようにするとのことだった。
今回は開かれたものらしく、観客席に生徒達が入ってきて、先生も戻ってきた。
「お待たせしたね。おっ、資料も持ってきているんだ。もしかして読み込んだのかな?」
「あっ、はい!いくつかお聞きしたいこともあったので、その、質問良いでしょうか?」
「うん、良いよ、おっ、両者出てきたね。」
準備が出来たら控え室から能力を使わずに出てきて両者が出てきてから模擬戦が始まるのだ。
先生から今回のプログラムが手渡され、見てみたが名前の記入しかなく、少し落胆してしまった。
それを見た先生から笑って話しかけられた。
「そうだよね、一瀬さんは全く知らないからそうなるね。能力に関しては、一時期は書いていたんだけど、お互いをある程度知ってきたというのと、生徒達の日々進歩で能力についてを記載しきれなくなったから書かなくなったんだ。」
てへ、と効果音がつきそうな感じで言われ、つい、ふふっと笑ってしまったがついに模擬戦が動きを見せた。
一方が勢いよくもう一方へ距離を詰めたのだ。
距離を詰めた方は体術使いのようで突きや蹴りで相手へ攻撃を繰り出している。
攻撃を繰り出すときに足や拳から見える淡い白光がその能力なのだろう。
最初に見せた距離の詰め方、その時にも足下に淡い白光が見えたのを思い出した。
なるほど、と思ったら口に出していたようで、
「そうだね、彼女は元々手だけに纏っていたのだけれど、素早い移動手段としても身につけることが出来るようになったみたいだ。けれども…」
視線をスタジアム中央へ再び戻すと、