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150、お風呂を別ける年齢

 



 自然公園風の動物園を巡り終わって、近くのファミリーレストランで少し遅めのお昼ご飯を食べた。


『こちらの世界はメニュー表がカラフルで楽しいわね。それにどんな料理か分かるのも良いわね』

『確かにのー。写真と全く同じものが来るしの!』


 違ったら詐偽だよ。誇大広告禁止だ。




 午後は旅館に戻って自由行動。子供達はお昼寝、カリメアさんは家族風呂のどれかに入ろうかと計画中らしい。かぁさんは近くにあるカフェに行くらしい。


「二人が起きたらどれかに入りに行く?」


 バウンティとパンフレットを見ながら家族風呂の説明を読む。

 目の前が竹藪になっている檜風呂や、ローマ風のお風呂、六角型のお風呂が三つある所はそれぞれで温度が違うそうだ。


『ん、ここなら、子供達も丁度良いし、カナタは熱々のに入りたいんだろ?』

「うん、じゃここにしよう! 空いてるといいねー」


 ちょっと早めに出て、順番待ちするのも良いだろうけど。

 子供達が起きて来るまで、またもや二人で再放送のミステリードラマを見ながら犯人推理。

 

『ん? 何か、昨日のでもこの崖で犯人を追い詰めてなかったか? あと、自白するの早いな……粘らないのか?』

「……あー。うん」


 ――――崖は東尋坊ですね。


 ミステリーとサスペンスの締めの定番。切り立った崖と、波しぶきバッサーン。

 何て説明したら良いんだろうか……。例えるなら……印籠タイム? いや、伝わらないか。


「崖はシリアス感を伝える為かな。追い詰めたぞ、もう逃げられないぞ、的な。自白は、まぁ、ドラマ終わらせないと……」


 言ってて何か残念になって来た。


『あ……オヤクソク? ってやつか?』

「おー! そうそう! よく解ったね」

『ソーコが言ってたんだよ。ほら、パンのアニメの悪いヤツがいつも殴られて飛んでいくだろ? 不思議だったんだよ』


 なるほど、ソレも『お約束』だね。捨て台詞と共に毎度毎度飛んで行ってるしね。

 しかし、かぁさんはバウンティに謎な事ばっかり教えてる気がする。まぁ、私には解らないから文句も言えないけど。




 子供達が起きてきて、家族風呂に向かった。誰も入っていなかったのでタイマーをセットして入る。

 

『ちょーどいい』

『ひょわっ! こっちあつあつ!』

『丁度良い方に入れよ?』

『『はーい』』


 私は遠慮無しに熱い方へ。


「づはぁぁぁ、しみるぅぅぅ」

『は? 怪我してるのか!?』


 バウンティが慌てて走って来た。前を隠しなさい、前を。


「いや、染み渡るって方ね」

『シミワタル?』

「染み渡る…………あっと、ざっくり言うと気持ちいい、かな? 全身に馴染んで彷徨とする感じかなぁ?」


 お風呂から上半身乗り出してバウンティに説明する。お風呂熱いから半身浴くらいが逆上せなくていいかもしれない。

 久し振りに伝わらないのを発見した。いや、先月に『猫まんま』とかも発見してたけど。なんて、思いを馳せているとバウンティが顔を真っ赤にしていた。


『っ…………馬鹿カナタ!』


 バウンティが慌ててタオルを取って前を隠しながら脱衣所の方へ走って行った。


『パパどーしたの?』

「……お風呂に入らずに話してたから、おしっこ漏れそうになったって」

『さむさむ?』

「そーそー。ちゃんと温まらないとブルブルしちゃいますよー」

『『あーい』』


 優しさから誤魔化してはあげたが。

 最近、バウンティの煽り耐性が微塵も無い気がして仕方がない。まだちびっこいから気づかれないだろうけど、そろそろ一緒にお風呂に入るのも危ない気もする。アステルは一人でお風呂に慣れさせようかな。イオはまだ早いかな。

 でもそうするとアステルだけ仲間外れな感じが出るか。……そうだ! 男女で別れよう!

 そもそも、貴族の人達は子供でさえも兄弟姉妹では入らないらしい。別に貴族のシステムに則りたい訳でも無いけれど。ハラハラしたくないし。


『……はぁ』

「おかえり」

『カナタの馬鹿……』

「あ、帰ったら、お風呂は男女で別れて入るようにします」

『っ! 何で! やだ!』

「あぁん!? 今の、バウンティの、行動からの、判断、ですけど!?」

『…………我慢』

「出来て無いでしょーが!」

『……はい』


 バウンティがしょんぼりしながら子供達と同じお風呂に入り、アステルを抱き締めて頬擦りしていた。何か変態臭い。


『パパー、なにおこられてたの?』

『今度からアステルとは一緒にお風呂に入っちゃ駄目って言われた。カナタとアステル、俺とイオに別れて入るって……』

『ふーん』

『!? アステルは別々で良いのか?』

『おふろだけでしょ? べつにいーよー』

『っ! イオイオ、イオはずっと一緒に入ってくれるよな?』

『うん! いーよー』


 バウンティがアステルを離して、イオにひしっと抱き付いていた。何なんだ。前から思ってたけど、お風呂に一緒に入りたがるのは何でなんだろうか? カリメアさんやゴーゼルさんなら知ってるのかな?




 夜ご飯は今日も豪華だった。バウンティとゴーゼルさんにはメインの追加もバッチリ。

 食べながらお風呂で決めた事を話す。


「旅行から帰ったら、アステルとイオのお風呂は別々にしますね。お泊まりの時は面倒ですけど、よろしくお願いします」

『解ったわー』

『イオはグランパと一緒に入ろうなぁ?』

『うん!』

『…………ケチ』


 ケチではない。あれから三時間も経ったのにまだイジケていたのか。カリメアさんがキョトンとしてるので、バウンティがお風呂に夢見てる話をした。


『あー、私達のせいかしらね?』

『そーじゃのぉ。十過ぎても一緒に入っとったもんなぁ』


 バウンティがフンフン頷きながら『な、十歳まで、な?』とか引き延ばしにかかって来たが無視。

 十歳って、四年から五年生だよね? 普通に性に目覚めると言うか、解る年齢じゃんよ。私は許さん。




 県によっても違うけど、早くて六歳からは温泉での混浴禁止だそうな。


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